はじめに
個人アプリ開発に立ち塞がる、Androidクローズドテスト12人の壁
法人ではなく個人でスマホアプリ開発に勤しみ、リリースを目指す開発者には、必ず乗り越えなければならない壁がある。それは「12人のAndroidユーザーによる2週間のクローズドテストの実施」だ。
絶対に避けては通れず、12人のユーザーがいる状態を2週間以上維持しなければならない。
にんじんちゃん
この記事では「初めてのAndroidアプリクローズドテスト」の募集開始からテスト完了・リリースまでの27日間の様子を日記形式でお伝えしていく。最終的には「Androidアプリのクローズドテストをクリアする方法」として別記事にまとめる予定なので、少しでもどなたかのお役に立てば幸いだ。
ちなみに実装担当による開発日記は別途下記の記事になっている。こちらも併せてご参照いただきたい。
2026/7/3(金) 1日目
ぼっち寄りの一般人が12人を独りで集める。その壁の高さに絶望する
まず私は基本的にぼっちだ。映画も旅行も外食もおひとり様がデフォルトで、集団で楽しむ行為にほとんど興味がない。友人は片手の指でも多すぎるほどに少ないし、その数少ない友とも数年に1度会うか会わないか…というほどだ。
そんな私が個人開発の得体の知れないAndroidアプリをインストールして14日間遊んでくれる親切なAndroidユーザーを12人も集めなければならないのだ。正直その状況に絶望し、そんなルールを設定したGoogleを恨んだ。
にんじんちゃん
ダメ元で開発担当者にも協力を仰いでみたが「開発で忙しいしAndroidユーザーが周囲にゼロ」と却下されてしまった。
ちなみに今回のアプリ「ArcanaStella(アルカナステラ)」のメインターゲットは10代〜40代の女性である。「iPhoneじゃないとバカにされる…」なんて問題も発生した世代が多数を占めている層だ。そんななか、私は1人でAndroidユーザー12人を集めねばならない。まったくもって色々な意味でハードルが高い。
にんじんちゃん
ここで、自分のこともテストユーザーとしてカウントして良いことに気付く
ひとまず自分のアカウントでGoogle Play Consoleのグループ参加を押してみたところ、自分自身もテストプレイヤーとしてカウントして良いことに気付いた。さっそく開発担当者にも連絡して参加してもらうことにする。
これで残りは10人となった。
| 本日の参加者 | 合計参加者 | のこり |
|---|---|---|
| 2名 | 2名 | 10名 |
そんなわけで、そもそも知人が使っているスマホの種類すら1人も知らない私が、最初に頼ろうとしたのは親族だった。
2026/7/4(土) 2日目
実家を頼り、家族のスマホに強制インストールする
幸いなことに私の親族はほぼ全員がAndroidユーザーだった。しかし、普段からスマホゲームを楽しむ人間はいないため、LINEメッセージや通話による説明では絶対に自力インストールできないことは明白だった……。
仕方がないので急遽実家に帰ることにした。交通費が痛いが仕方がない。
その日、実家には3人の人間がいた。
私はさっそく理由を話し、順番にスマホを預かり、それぞれのスマホでテストユーザー登録とテストアプリのインストールを実行した。ついでに目の前でアプリを起動し、強制的に遊んでもらう。
だが、元々ゲームに馴染みのない彼らからのフィードバックはなかなかに手厳しかった。
「どうやって遊ぶのかしら」
「占いを選んだのにゲームが始まるの何で?」
「クリアの仕方が分からないんだけど」
「無心ってwww」
妙な恥ずかしさを覚えながらも1つ1つ説明する。しんどい。しかしアプリリリースのためだ、頑張るしかない。その試練を乗り越えた直後、私はとんぼ返りで自宅に戻った。
| 本日の参加者 | 合計参加者 | のこり |
|---|---|---|
| 3名 | 5名 | 7名 |
~3日目につづく~
にんじんちゃん
アプリの宣伝
ArcanaStella(アルカナステラ)は現在、Android版をリリース中
ArcanaStellaは既にAndroid版をリリース済で、現在はiOS版を準備中だ。個人情報要らずでインストールしてすぐに無料のタロット占いを楽しめるので、ぜひ遊んでみていただきたい。
よくある質問
- Q1. なぜ12人✕2週間のテストが必要なの?
-
A1. アプリの品質を保証するため
Googleによればアプリの品質向上や安全性の確保、スパムや悪質アプリの氾濫を防ぐため…とのこと。たしかにテストなしで誰でもアプリを登録できる状況だと、バグだらけのアプリや犯罪目的のアプリを防ぐことが難しくなるだろう。
「ちゃんと複数人の他人の目を通してチェックして、最低限の品質を確保してね」という意味での12人2週間テストということだ。 - Q2. 12人✕2週間テストをクリアできないとどうなる?
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A2. アプリをリリースできない
テストをクリアしないとアプリを製品版として申請できず、永遠にアプリをリリースすることができない。個人開発者がこれを逃れる術はないのだ。
- Q3. 12人✕2週間テストしなくてよい方法はある?
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A3. 法人ならばテスト不要
このテストが義務付けられているのは「個人開発者」のみ。なので例え個人であっても、先に法人登録を済ませて法人としてアプリ申請すればこのテストは不要となる。
どうしても「12人集めるのは無理!」という方は、個人で会社を立ち上げて法人化するという手もあるので覚えておくと良いだろう。とはいえ、法人化の手続きも1人でやるのはけっこう大変だし、維持には手間もお金もそれなりにかかる。
参照:Google Play Consoleヘルプ「新しい個人用デベロッパー アカウント向けのアプリテスト要件」
https://support.google.com/googleplay/android-developer/answer/14151465?hl=ja