更新: by イラレブック
ブルーロックのFLOW(フロー)って何? ゾーンとの違いは2つ!
この記事でわかること
- FLOWって何?
- FLOWとゾーンの違いは?
この記事を読めばFLOWの意味や入り方、そして黒バスの「ゾーン」との違いが分かります
【FLOW】
「FLOW」とは、絵心甚八が「ブルーロック」単行本13巻の第111話で語ってくれる超集中の理(ことわり)

「ブルーロック」エピソード18「FLOW」でFLOWについての講義を始める絵心甚八
青い監獄プロジェクトの総指揮官の絵心さんは、ことあるごとに勝利への方程式をミニ講義形式で教えてくれる。その中でも特に力を入れて教えてくれたのが「FLOW」についてだ。
青い監獄で過酷な生き残り戦争を勝ち抜き、初の公式試合であるU-20日本代表との壮行試合へ挑もうとする「才能の原石共」に、分かりやすい表とイメージ画像を用いて教えてくれた。
これは日々の仕事や勝負事、試験などにも役立つ「超集中」の法則だ。
どんなものなのだろうか。
【単語の意味】
「flow」は英単語で「流れ」を意味する言葉
水などの液体、風や空気などの気体、電流や電波、それに人や乗り物、思考などなど……。物事がスムーズかつ絶え間なく流れることを意味する言葉だ。
それをなぜ絵心さんは「超集中」という意味で使っているのだろうか。
絵心さんはそれを自分なりに解釈し、かみ砕いて教えてくれたのだ。
ここで「ブルーロック」の作中に出てくる、絵心さんの言葉を見ていこう
【絵心さんのFLOW】
絵心さん的「FLOW」の定義は「挑戦的集中」である
原作単行本だと13巻の第111話。
TVアニメだと2期のエピソード29。
どちらもタイトルは「FLOW」だ。
そこで語られた絵心さんのセリフの抜粋はこちら。
※以下のセリフは全て 単行本13巻 第111話より(TVアニメ2期 エピソード29)
ID | 名言 |
---|---|
1 | 「FLOW」 それは 人間が自らの最適経験により獲得する 精神の『没頭状態』である 人間は何かに集中し 時間も忘れて夢中になるコトがある その行為を楽しみ 脳がワクワクしている状態 簡単に言えばそれが「FLOW」だ |
2 | 自分の「能力」の高さに対して「挑戦」が低い場合 人間は楽しさを感じられず『退屈』になる |
3 | 「挑戦」する目標が「能力」より高すぎる場合 成功する可能性を信じられずに集中を切らし 人間は『不安』になる |
4 | 己の能力を的確に知り 制御(コントロール)して 明確で身の丈にあった目標(ゴール)に挑むコトで 人間(ヒト)は『FLOW』状態へと没入する この瞬間にこそ人間は新たなパフォーマンスを発揮し 自らを更なるレベルへと押し上げるコトができる |
5 | 他人(ハタ)から見れば "奇跡"の様なプレーは それぞれの『FLOW』によって生み出されるのです |
自分の平常時の実力より「やや高い」くらいの、ほど良い難易度の課題に挑むことで湧き上がる「高揚感」や「没入感」。それに浸っているときの集中状態がFLOWだという。
【ゾーンとの違い】
FLOWとゾーンの違いは理論的な再現性と発動条件

「ゾーン」とは、週刊少年ジャンプで連載していたバスケ漫画「黒子のバスケ」で有名になった言葉で、主にアスリートが起こす「極限の集中状態」のことだ。単行本では15巻の第133Q「感謝するぜ」、TVアニメでは2期の第42Q「信じてますから」で解説されていて、「余計な思考感情が全てなくなりプレイに没頭する、ただの集中を超えた究極の集中状態」だとされている。定義的には完全に「FLOW」と一緒だ。
しかし「超集中によるプレーへの没頭」という部分は同じだが、実は大きく異なる点が2つある。それが「再現性」と「発動条件」だ。
◆再現性について
選ばれた者しか入れない究極の領域
選手の持っている力を最大限引き出すことができる反面、トップアスリートでも偶発的にしか経験できない稀有な現象である。
練習に練習を重ねた者だけがその扉の前に立つことを許され、それでもなお気まぐれにしか開かない
容易ではないが方程式で再現可能な体験
最も定義したいのが『挑戦的集中』であるコトだ。それはつまり「自分にとって適度な難しさの目標に向かうコト」。
己の能力を適格に知り制御(コントロール)して明確で身の丈にあった目標(ゴール)に挑むコトで、人間(ヒト)は『FLOW』状態へと没入する
◆発動条件について
人それぞれ異なる
ゾーンに入るには人それぞれ異なる引き金(トリガー)がある。理想的な精神状態の時その引き金(トリガー)を引くと人はゾーンに入る。引き金は「仲間のために戦う意志」だったり、逆に「独りで戦う決意」だったりする。
ただし知っているからといって自在に引けるものではない
誰でも同じ
「能力レベル」と「挑戦レベル」のバランスを見極め、「退屈」と「不安」の中間に位置する「高すぎず低すぎない課題」に挑むことで誰もがFLOW状態へ没入できる。ただし難易度は高い
「ゾーン」について、「黒バス」に登場する「キセキの世代(超天才集団)」のエース青峰大輝(あおみね だいき)と主将の赤司征十郎(あかしせいじゅうろう)だけは、超人的な才能(センス)により自発的にゾーンへの扉を自力でこじあけることができ、それを教えてもらった天賦の才を持つ男、火神大我(かがみ たいが)も後々使いこなせるようになる。
だが他の人間はたとえ「キセキの世代」であっても入れなかったりするし、ましてやそれ以外のプレイヤーには不可能な領域とされている。
対して「ブルーロック」では「U-20日本代表との壮行試合では選手全員がFLOWに入れ」と指示が出され、それは実現可能な挑戦であると説かれている。結果的には全員が入れたわけではないが、敵味方含めて多くの選手がFLOW状態への突入を実現できた。
なお漫画の世界ではなく現実世界ではFLOWとゾーンの違いについて様々な意見が提唱されているので、色々調べてみると良いだろう。「状態的にはまったく同じで提唱者が違うだけ」という人もいれば「FLOWはただの超集中。ゾーンはそこからさらに突き抜けた、時の流れがスローモーションに感じたり音が一切聞こえなくなるほど別次元の覚醒感覚」と区別している人もいる。
【挑戦的集中】
「挑戦的集中」それは「能動的な夢中」である

絵心さんは言っている。
『スマホひとつで簡単に得られる受動的な「夢中」はいい例で、たしかに時間と自分を忘れさせてくれるだろう
だがそれは能動的に獲得する お前だけの「夢中」ではない
つまり「ダラダラとSNSや動画を見ながら過ごして、気付いたら半日経っちゃった…」みたいな集中は「挑戦的集中」ではない。能動的に今よりやや高い目標を定め、そこに向かって挑戦する。それが最も重要であり「FLOW」へ到達する道なのだ……ということだ。
【最初のFLOW】
ブルーロックで一番最初にFLOW状態を体験したのは潔世一

単行本12巻の第103話「全感覚体験」にて、3次選考セレクション適性試験の試合中に潔が初めてのFLOWに目覚めた。
このときはチームメイトの氷織羊による「その思考 反射でやってみ」というアドバイスがきっかけとなって無意識に体験しただけだったか、後に絵心さんの講義を受けて自発的な再現を試みるようになる。
【まとめ】
FLOWは誰もが再現可能な「挑戦的集中」体験!難易度は高いが挑む価値あり!
「頑張れば届きそう」で「実現を想像できる」。そんな適度な難易度の目標に全力で挑むことで体験できる能動的な夢中状態、これが「FLOW(フロー)」だ。類似の現象を現す言葉に「ゾーン」というものがあり、こちらは漫画「黒子のバスケ」で一躍有名になった。
どちらも「超集中状態」というのは同じだが、「ゾーン」は選ばれし天才だけしか自発的に発動できず、かつ人それぞれで発動条件が異なるのに対し、「FLOW」はどんな人間でも同じ方程式で再現可能と説明されている点が大きく異なっている。
誰でも再現可能とはいえ容易ではないのは確かだが、ぜひともリアルな人生に活かせるよう己を鍛えていきたいものだ。
休日を寝スマホで潰す生活から、少しでも脱却できるように……。
FLOWとゾーンの解説回
原作漫画 | TVアニメ | |
---|---|---|
FLOW | 13巻 第111話 | 2期エピソード29 |
ゾーン | 15巻 第133Q | 2期 エピソード18(第42Q) |