この記事を読めば不角源の実力と存在理由が分かります
不角源は青い監獄vsU-20日本代表の試合で登場した、U-20側のゴールキーパーだ。その後は新英雄大戦※でイタリアチームを選んで参加している。
そして実は彼こそが、新英雄大戦の生き残りボーダーラインを務める存在なのだ。どんな選手なのだろうか。
「ブルーロック」の世界では珍しくないが身長190cm超えだ。凪誠士郎より1cm高い高身長選手である。ポジションはゴールキーパー。……なのだが、U-20で最も活躍しているのがゴール前の守護神かつ主将のオリヴァ・愛空なので、その陰に隠れてしまい、いまいち影が薄い。
ついでに言うと青い監獄側のゴールキーパー我牙丸さんのスーパーセーブが輝き過ぎていて、不角はそれにも存在を薄められている。そんな不角の武器を見ていきたい。
公式設定資料集である「ブルーロック キャラクターブック EGOIST BIBLE VOL.2」によれば、不角の武器は「身体能力(フィジカル)」ただ1つである。ふわっとしている。
他のキャラが「キック精度」や「直撃蹴弾(ダイレクトシュート)」、「戦術眼」など具体的な武器を持つ中、ちょっと…というか大分弱い。ちなみに愛空の武器は3つあり、そのうちの1つは「強靭な身体能力」だし、糸師冴にいたっては武器が4つあるうえ、そのうちの1つは「身体能力のすべてが神レベル」というものである。不角の超上位互換な武器を持ち、それが「複数個ある武器のうちの1つ」なのだ。不角にとってはまさに不覚、という感じだろう。かなしい。
だが不角とてしっかりゴールを守っているのだ。
青い監獄vsU-20日本代表の壮行試合で、糸師凛のファーストシュートからゴールを守ったのは不角なのだ。難しい鋭角シュートにギリギリ指を触れさせて軌道を逸らすことに成功している。
せっかくなので初登場から33巻までで不角が見せたセーブ一覧を見てみよう。
該当試合 | 収録巻 | 概要 |
---|---|---|
vs青い監獄11傑 | 14巻第117話 | 試合前半、糸師凛が冴を真似て打った左脚のシュートを、指を掠めて阻止 |
この1回だけだった……
新英雄大戦でのセーブ数は描かれいる範囲ではゼロだ。
新英雄大戦から青い監獄に参加した不角は、イタリアチーム「ユーヴァース」を選択した。そこではユーヴァースの正ゴールキーパーのカナーリに敵わなかったらしく、「第2GK(ゴールキーパー)」というポジションに収まっている。……が、彼がゴールを守ったシーンはゼロ。特に初出場したvsドイツ戦では、1度もセーブできなかったにも関わらず500万円の入札金額が付いている。ゴールキーパー不足に悩む日本のチームが、過去の実績を元に不角を確保しておく事にしたのだろうか。
該当試合 | 収録巻 | 入札金額 | 概要 |
---|---|---|---|
vsフランス | 20巻第169話 | 0円 | 不角っぽい見た目のGKが出場 |
vsスペイン | 24巻第204話 | 0円 | 未出場 |
vsドイツ | 25巻第221話 | 500万円 | 脇腹をひねったイタリアの正ゴールキーパーの交代要員として途中出場。セーブ数0 |
vsイングランド | 28巻第245話 | 2,800万円 | 出場描写がないのに5.6倍のミラクルジャンプアップ |
最終試合のvsイングランド戦では「英1-2伊」のタイミング~ゲームセットまで出場していたのは正ゴールキーパーのカナーリだったのだが、不角は唐突に高額入札を獲得している。
考えられるのは、この試合でスタメン出場してスーパーセーブを見せるも負傷→カナーリと交代……というパターンなのだが、前の試合で何も活躍しなかった第2GKをスナッフィーがスタメンに起用するだろうか?なんとも不可解である。
だが同じくGKの我牙丸が、初出場時にスーパーセーブ1回で同額の2,800万円をゲットしているので、不角もそういうことなのだろう。
不角が脱落してしまうと、新生U-20日本代表メンバーに控えのGKがいなくなってしまう。ゆえに不角は生存させなければいけない存在だったのだ。
……というわけで不角は、「不角の年俸を超えることが生き残り確定ライン」というボーダーラインとして機能することになった。
しかし、本当に控えのGK候補は他にいなかったのだろうか?筆者は居ると思っている。それは……
青い監獄の黒いムーミン時光青志。
彼はゴール前で威圧感を与えられる屈強な体格を持ち、かつ武器は「俊敏反応、フィジカル、スタミナ」である。不角と同じ武器「フィジカル(身体能力)」を持ちながら、さらに「俊敏反応」というゴールキーパーに必須かつ不角にはない武器まで持っている。実際に彼は2次セレクションで蜂楽を1vs1で圧倒するほどの反応を見せ、潔から「ありえねぇ…だって遅れて反応してから追いついてんだぞ…!?ケタ違いの俊敏反応!!!」と驚愕されていた(単行本6巻第46話参照)。
壮行試合でベンチメンバーに選ばれたのも、もしものときのGK候補だったのではないだろうか。
自分のミスを極端に恐れる性格も「ゴールを奪われたら殺される…」という危機感につながりセーブ率を上げそうだし、第2ゴールキーパー時光!という選択肢はとってもありだったのではないかと思う。
不角の武器 | 時光の武器 |
---|---|
身体能力(フィジカル) | フィジカル |
- | 俊敏反応(クイックネス) |
- | スタミナ |
不角は元U-20日本代表の正GKとして登場し、新英雄大戦でイタリアチーム「ユーヴァース」に所属したキャラクターだ。全試合消化時点で年俸入札2,800万円を獲得し、最下層近辺で生き残りが確定している。
不角は今後の新生U-20日本代表において控えのGKとして必須の存在な為、彼の入札額を超えることが生き残り確定の証となる。
しかし、もし新英雄大戦のvsドイツ戦で正GKカナーリが負傷していたなかったら、不角は出場チャンスを与えられないまま年俸0円でフィニッシュしていただろう。そうなったらGK時光が生まれる可能性もあったかもしれない。
なお新英雄大戦が完全フィニッシュして全員の年俸が明らかになるのは単行本34巻なので発売されたらネオエゴ開幕の18巻から改めて一気読みして振り返ってみたい。
そして生き残ったからにはいつか不角がコミックスの表紙を飾る日も来るかもしれない。それも楽しみに待っていたい。