【牛肉の部位と栄養】
肩肉の亜鉛効果!選び方から美味しい食べ方まで完全ガイド
特別な気持ちになる牛肉の魅力を徹底解説

目次
【牛肉の基礎知識】
特別な気持ちになるお肉の代表格
なんとなく特別な気持ちになるお肉、それが牛肉です。ステーキ、焼肉、ローストビーフ。ガツンとお肉を食べたいとき、よく思い出されるのが牛肉ではないでしょうか。
「肉食べに行きたいね!」そう言われる場合、高い確率で牛肉がイメージされているように思われます。それだけ私たちの食生活に深く根付いた、特別な存在なのです。

牛肉
【牛肉の歴史】
世界史での牛肉文化
紀元前2万年前の後期旧石器時代、フランスのラスコー洞窟の壁画には既に野生の牛を狩っている様子が描かれています。今から約1万年前の紀元前8千年頃には、中東やアフリカ周辺で酪農も開始されました。
この頃の牛はオーロックスという種類で、全ての家畜牛の祖先となっています。アメリカ大陸には11世紀にノース人が、15世紀以降にはヨーロッパ人が移住する際に牛も連れてきました。
オージービーフで有名なオーストラリアの牛も、元は1788年に南アフリカから買われた牡牛2頭と牝牛6頭から始まりました。この8頭の子孫は、2018年には2,600万頭以上の大家族になっています。
日本史での牛肉文化
日本でも後期旧石器時代(3万年~2万年前)には野生の牛を狩って食べ、骨で武器を作っていた痕跡があります。日本列島がまだユーラシア大陸と繋がっていた頃、牛たちはインドからやってきたといわれています。
縄文時代から弥生時代への移行期に、牛を家畜として飼い始め、ミルクを搾って乳製品も作り始めました。しかし飛鳥時代に仏教が伝来すると食肉禁止令が出され、牛は食べ物ではなく農耕や運搬のパートナーとなりました。
平安時代の牛車、農具を引く牛など、長い間日本では牛は「力持ちのパートナー」でした。江戸時代後半、ペリー来航を機に欧米文化が流入し、牛肉は再び食卓に戻ってきたのです。
【牛肉の部位完全ガイド】
11種類の主要部位と特徴
牛肉は細かく分けると20種類以上、内臓も含めると40種類以上に分類されます。それぞれに名前が付いており、特徴も異なります。
【肩肉の栄養価】
亜鉛豊富で新陳代謝アップ
牛の肩肉は他の部位と比べて、特に亜鉛が多く含まれています。牛肉自体が肉類の中でも亜鉛含有量が多いのですが、肩肉には特に豊富に含まれているのです。
この亜鉛には新陳代謝を高める効果があり、男性の生殖機能の維持、女性ホルモンの分泌促進、免疫力向上など、様々な健康効果が期待できます。
肩肉のカロリーは100gあたり200kcal、肩ロースだと270kcalです。カロリーを抑えたい方は、脂身の少ないものを選ぶとよいでしょう。
栄養素 | 含有量(100gあたり) | 効果 |
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19.2g | 血液や筋肉の材料になる |
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0.5mg | 抗酸化作用で体を若く保つ |
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4.7mg | 皮膚や粘膜を健康に保つ |
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310mg | 余分な塩分を体外に出す |
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170mg | 骨や歯の材料になる |
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2.4mg | 酸素を体中に運ぶ |
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5.6mg | 新陳代謝を高める |
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1.02mg | 肌や粘膜を健康に保つ |
【美味しい食べ方】
調理法とおすすめレシピ
牛肩肉は非常に使いやすい部位で、様々な料理に活用できます。スーパーでも手に入りやすく、価格も比較的リーズナブルです。
シンプルに塩胡椒で焼き上げ、肉本来の旨みを楽しむ。ミディアムレアがおすすめ。
肩ロースを使用。野菜と一緒に甘辛い割り下で煮込み、卵につけて食べる日本の定番。
低温でじっくり火を通し、しっとりとした食感に。特製ソースで豪華な一品に。
日本の家庭料理の定番。じゃがいもと一緒に甘辛く煮込んで、ほっこり優しい味わい。
薄切りにしてサッと焼き、タレや塩で楽しむ。野菜と一緒にバランスよく。
じっくり煮込んでトロトロに。赤ワインを使って本格的な味わいに仕上げる。

岩塩
【選び方のコツ】
良い牛肉を見分けるポイント
- 色を確認:新鮮な牛肉は鮮やかな赤色。茶色っぽくなっているものは避ける
- 脂身の状態:脂身が白くきめ細かいものが良質。黄色っぽいものは古い可能性
- ドリップの有無:パックの底に肉汁(ドリップ)が溜まっていないものを選ぶ
- 霜降りの具合:用途に応じて選ぶ。ステーキなら適度な霜降り、煮込みなら赤身が多めを
- 厚さの均一性:厚さが均一なものは火の通りが均等になる
部位別の選び方
料理によって最適な部位が異なります:
- ステーキ用:サーロイン、リブロース、ヒレなど柔らかい部位
- すき焼き用:肩ロース、リブロースなど適度に脂のある部位
- 煮込み用:すね、肩肉など筋の多い部位(じっくり煮込むと柔らかくなる)
- 焼肉用:カルビ(ばら)、ロース、タンなど様々な部位を楽しむ