混沌とした186億円の世界観で迷子にならないために。主要登場人物13名を重要度付きで完全解説!
「メガロポリス(MEGALOPOLIS)」は、「ゴッドファーザー」や「地獄の黙示録」で有名なフランシス・フォード・コッポラ監督が、構想40年かつ自身のワイナリーを売却して私財を1億2000万ドル(約186億円)投資したという渾身の一作だ。
しかしながら視聴した人からは「話がまったく分からなかった」、「分からな過ぎて途中で寝てしまった」という声が多い。私自身も序盤から置いてけぼりをくらって意識をなくしてしまった。正直言って設定が詰め込まれて過ぎているのだ。
なのでそれを防ぐため、ネタバレなしの主要登場人物一覧を作成した。これを読んでから映画を観れば、多少はストーリーが頭に入りやすくなる筈だ。
なお簡単なあらすじと映画の感想は下記の記事にまとめてある。
No. | 重要度 | 役名 | 役者 |
---|---|---|---|
1 | ★★★ | カエサル・カティリナ | アダム・ドライバー |
2 | ★★★ | ジュリア・キケロ | ナタリー・エマニュエル |
3 | ★★★ | ワオ・プラチナム | オーブリー・プラザ |
4 | ★★★ | ハミルトン・クラッスス3世 | ジョン・ヴォイド |
5 | ★★★ | クローディオ・プルケル | シャイア・ラブーフ |
6 | ★★ | フランクリン・キケロ市長 | ジャンカルロ・エスポジート |
7 | ★★ | クローディア・プルケル | クロエ・ファインマン |
8 | ★ | フンディ・ロマイーネ | ローレンス・フィッシュバーン |
9 | ★ | コンスタンス・クラッスス・カティリナ | ダリア・シャイア |
10 | ★ | テレーザ・キケロ | キャスリン・ハンター |
11 | ★ | ウェスタ・スウィートウォーター | グレース・ヴァンダーウォール |
12 | ★ | ヌッシュ・バーマン | ダスティン・ホフマン |
13 | ★ | ジェイソン·ザンデルツ | ジェイソン・シュワルツマン |
No. | 重要度 | 役名 | 役者 | 立場 | 説明 |
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1 | ★★★ | カエサル・カティリナ | アダム・ドライバー | ノーベル賞を獲った天才建築家で都市計画局の局長 | 本作の主人公。 超新素材「メガロン(生体、鉱物、植物など、この世のあらゆる物資に自在に変化する物質)」を発明してノーベル賞を受賞した天才建築家で超イケメン(という設定)。さらに叔父はニューローマNo.1大富豪という超絶富裕層の出身である。 現在はニューローマの都市計画局長をしており、全てをメガロンで作り変えれば、社会全体のあらゆる問題が一瞬で解決するという「メガロポリス計画」を提唱している。特技は時を自由に止めること。 妻を殺された過去を持つが、現在は人気ジャーナリストのワオと恋人関係にある。 |
2 | ★★★ | ジュリア・キケロ | ナタリー・エマニュエル | 市長の娘 | 夜遊びに余念がない奔放なヒロイン。市長の愛娘で、両親から大変に溺愛されて自由に育ってきた。市長である父とカエサルが都市計画の方向性の違いで衝突しているため、カエサルを敵視している。 ある日、カエサルが時を止める瞬間を目撃したことで「あなたの秘密を知っている」とカエサルを脅して「メガロポリス計画」を撤回させる企画を思いつき、アポなしでカエサルの元へ突撃した。 |
3 | ★★★ | ワオ・プラチナム | オーブリー・プラザ | 人気司会者 兼 金融ジャーナリストでカエサルの恋人 | TVの人気番組で司会を務めるトップジャーナリスト。そしてカエサルの恋人でもある。知的で美人でユーモアもあるアイドルジャーナリストとして人気を博してきたのだが、年齢と共に人気の衰えを感じ始め、カエサルとの結婚を切望するようになる。もっと成功したい願望があるのは確かだが、最も望んでいるのはカエサルの愛。 行動力がとにかくすさまじく、目的のためなら手段を選ばない。 |
4 | ★★★ | ハミルトン・クラッスス3世 | ジョン・ヴォイド | カエサルの叔父 兼 メガバンクの社長 兼 市長のパトロン | ニューローマで最も力のある銀行の代表であり、ニューローマNo.1大富豪であり、カエサルの叔父であり、現市長キケロのパトロンでもある男。 野心家なうえに俗物的な人物で、なかなかに下衆な政策を声高に打ち出したり、巨大サーカスのような結婚披露宴を開いたりなど、派手なパフォーマンスが目立つ。ついでに高齢ながら精力凛々。 孫のことは意外と可愛がっていたらしく、甘やかされた孫のクローディオは典型的な「おバカなボンボン」に育ってしまった。 |
5 | ★★★ | クローディオ・プルケル | シャイア・ラブーフ | クラッスス3世の孫で銀行経営の後継者 | クラッスス3世の孫で、祖父に可愛がられて我儘放題、欲望叶え放題で育ったボンボン。自分がおバカなのを密かに自覚している所為か、天才でモテモテのはとこ(カエサル)に嫉妬心を抱いている。 ジュリアを追いかけたりワオに欲情したりと性に対して自制が利かないタイプ。 |
6 | ★★ | フランクリン・キケロ市長 | ジャンカルロ・エスポジート | 就任したてのニューローマ市長で元検事 | 就任したてのニューローマ市長で、巨大カジノ建設計画を推進しようとしている。妻と娘を愛する良き家庭人だが、カリスマ性や野心は薄めで周囲の勢いに押されがち。 市長に就任する前は検事として働いており、かつてカエサルの妻が殺害された事件にて、カエサルを冤罪で疑い抜いた挙句に未解決のまま事件を放置した因縁がある。 |
7 | ★★ | クローディア・プルケル | クロエ・ファインマン | クラッスス3世の親戚の娘 | クローディオ・プルケルの娘か妹。クラッスス3世によるニューローマ再生計画の一端として、「自分を妻にする権利」が競売に賭けられることになった。本人は意外とノリノリ。 |
8 | ★ | フンディ・ロマイーネ | ローレンス・フィッシュバーン | カエサルの忠実な右腕 | カエサルの元で、秘書兼ボディガード兼親友兼アシスタント兼アドバイザー兼信奉者をやっている屈強な男。つまるところカエサルの右腕的な存在で、絶対的な味方だ。 出自やカエサルとの出会いについては一切語られておらず、「創作作品で当たり前のようにいる主人公のお助けキャラ」として、そっと存在していて時折口を開く。 |
9 | ★ | コンスタンス・クラッスス・カティリナ | ダリア・シャイア | カエサルの母 | カエサルの実の母親であり、クラッスス3世の姉。権力者であるクラッスス3世と対立する息子に対して良い印象を持っておらず、母子仲は大変に不良である。 しかし彼女の出番はそれほど多くなく、詳細は語られないため、やや消化不良冠を残す不仲描写になっている。 |
10 | ★ | テレーザ・キケロ | キャスリン・ハンター | キケロ市長の妻(ジュリアの母) | 夫を愛し、娘を愛する善良な性質の女性。それほど出番は多くないが、常に夫か娘の気持ちに寄り添っている。 |
11 | ★ | ウェスタ・スウィートウォーター | グレース・ヴァンダーウォール | ニューローマの人気歌手 | ニューローマで絶大な人気を誇る歌手。クラッスス3世の結婚式でも月のブランコに乗って歌を披露した。 |
12 | ★ | ヌッシュ・バーマン | ダスティン・ホフマン | キケロ市長のフィクサー | キケロ市長およびクラッスス3世と共に行動するダークな老紳士。大きな事をしそうに見えるがそうでもない。彼に注目してしまうと惑わされるので、序盤はクラッスス3世の方へ強めに意識を向けておくことをおすすめしたい。 |
13 | ★ | ジェイソン·ザンデルツ | ジェイソン・シュワルツマン | キケロ市長の側近 | キケロ市長の若めの秘書のような人物。大きめのパフォーマンスをする場面もあるが、役割としては重要ではない。彼の行動まで追おうとすると混乱するので、1度目の視聴ではあまり気に留めない方が良い。 |
映画「メガロポリス」はとにかく各人物や世界観に設定が多く、上映時間の枠内では全てが充分に語られることがない。そのため、あまり重要でない設定や人物に気を取られると途端にストーリーを追えなくなってしまう。
初回視聴で注目すべきは主人公のカエサルと大富豪クラッスス3世の対立、そして2人のヒロイン、ジュリアとワオの動き、欲望のままに暴走するクローディオの行動だ。まずはそこに注目してメインストーリーを追い、もしも2度目以降の視聴をすることがあったら他の人物や細かな設定にも目を配っていこう。
特に重要なのは★3つの5人!この5人さえ覚えておけば何とかなる!
タイトル | メガロポリス |
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監督 | フランシス・フォード・コッポラ |
脚本 | フランシス・フォード・コッポラ |
製作 | フランシス・フォード・コッポラ |
全米公開日 | 2024年9月27日(金) |
日本語版公開日 | 2025年6月20日(金) |
来場者特典 | なし |
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配給元公式X | 公式X |