【タコピーの原罪】深読みすると怖い☆ハッピー星人の掟☆

旅立つタコピー
アニメ「タコピーの原罪」エピソード1で他のハッピー星人に見送られて旅立つタコピー

【タコピーの原罪】

タコピーの原罪は、宇宙人のタコピーと人間の少女しずかのふれあい物語

「タコピーの原罪」は現実を舞台にしたファンタジー漫画だ。「宇宙にハッピーを広める」という使命を持ったハッピー星人「タコピー」が地球に降り立つことで物語が始まる。

ハッピー星人が使命を全うするために必要とされているのが「ハッピー道具」と「ハッピー星人の掟」という2つの要素だ。この記事ではその2つのうち「ハッピー星人の掟」にフォーカスして説明していく。

ただこの記事は原作の後半の方の内容に触れるためややネタバレ要素を含んでいる。そのため一切ネタバレなしでアニメを楽しみたい方はご注意いただきたい。

イラレブックのオリジナルキャラクターエリンギが話している画像 エリンギ

「ハッピー道具」については下記の記事で一覧にしています

【ハッピー星人の掟とは】

「ハッピー星人の掟」はハッピーママが語ってくれる、ハッピー星人全員の大切な約束事

ハッピーママ ハッピーママ

ハッピー星には巨大すぎて触手しか見えない「ハッピーママ」という存在がいる。ハッピーママが小さなハッピー星人たちに「宇宙にハッピーを広める」という指令を与えて、違う星に送り出しているようだ。
そして送り出すハッピー星人たちに大事な約束事として伝えるのが「ハッピー星人の掟」である。なお、作中に出てくる「ハッピー星人の掟」は2つだけ。かなり少ない。

イラレブックのオリジナルキャラクターエリンギが不思議そうにしている画像 エリンギ

「ハッピーママのセリフ的にはもう少しありそうな雰囲気なんですけどね」

【掟その1】

ハッピー道具を異星人の手に委ねてはならない

ハッピー道具の使い方についての掟だ。
具体的な内容は「道具を使うときは必ずハッピー星人の目の届く範囲で使わなければならない。決して異星人の手に道具を委ねてはならない」というもの。
実はハッピー道具は時を戻したり、あらゆる生き物に自在に変身できるなど、使い方によっては大きな事件や犯罪も犯せそうな強大な能力を持っているのだ。そんな大きすぎる効果を「ハッピーではない用途」で使われるのを防ぐための掟だろう。

ちなみにハッピー星人には怒りや憎しみなど、他者に対する攻撃的な概念が一切存在しない。なのでハッピー星人たちはどんな道具もハッピーな使い方しかしないし、そもそも悪い使い方を思いつけないのだ。だからこそハッピー星人たちは、個人でこれらの道具を持つことを許されているのだろう。

イラレブックのオリジナルキャラクターエリンギが不安そうにしている画像 エリンギ

「次に紹介する「掟その2」にはストーリー後半のネタバレがあるのでご注意ください」

【掟その2】

ハッピーを広めに旅立ったハッピー星人は一人でハッピー星に戻ってはならない

これは「最も大切な掟」とされるものだ。
物語の後半で、実はタコピーは地球に降りたあと1度だけハッピー星へ帰還している…という事実が明らかになる。その際に帰還したタコピーに対してハッピーママがこう言うのだ。

あなたは一人でここへ来た。ハッピー星の 最も大切な掟を破ったのです

そういえば、タコピーは第1話で「しずかちゃんも遊びに来るといいっピよ!」、「しずかちゃんをハッピー星に招待するっピよ!」と言っていた。
もしかしたらハッピーママがハッピー星人を他の星へ送り出す本当の目的は、ハッピーになった…もしくはハッピーになりたい異星人を、ハッピー星に連れて帰ることなのではないだろうか。

だがそう考えると、ちょっと怖い想像が生まれてしまう……

【怖い考察】

ハッピー星人は、ハッピー星へ連れてきた異星人をハッピー星人にしているのでは……

ハッピー星には描写的にハッピー星人以外は生息していないようだった。にも関わらず「一人で帰ってきてはいけない」という掟があるということは、連れて来られた異星人は別の場所に隔離されているか、もしくは存在を消されたか…ということになる。
だが、もし連れて来られた全員がハッピー星人に生まれ変わらされていたらどうだろうか。しかも、ハッピー星にはそれを可能にする技術があることは原作で語られ済みなのだ。

異星人をハッピー星人にできる技術一覧

  • ハッピーママには、生き物の記憶を完全に消す能力がある
  • ハッピー道具には対象の姿を自由に変化させられる道具がある

さらにハッピーママはタコピーに対して「あなたのすべての記憶を消して生まれたままのハッピー状態に戻しましょう」と言っている。
記憶を消すだけで若返らせる訳ではないのに「生まれたままの状態」とは……。もしやタコピーたちハッピー星人には、成長という概念がないのではないだろうか。……となると、一般的に想像できるような繁殖方法も行っていない可能性が高い(幼体が存在しないから)。
だとすると、下記のような仕組みが考えられる。

タコピー考察図
1

ハッピー星人が
異星人をハッピー
星に連れてくる

2

ハッピーママが異星人をハッピー星人に変えて
記憶を消す

3

ハッピー星人が増える

なお、タコピーは「子どもができるにはパパとママが必要」という知識を持っていた。自分以外の生命体についての基礎知識として持っていただけの可能性もあるが、もしかするとハッピーママの他にハッピーパパも存在していて、ハッピーパパが「異星人の姿を永久にハッピー星人に変える力」を持っている……かもしれない。

【まとめ】

原作に登場する「ハッピー星人の掟」は2つだけ。だが、内容を噛みしめるとちょっと怖い……

抱かれるタコピー
アニメ「タコピーの原罪」エピソード1でハッピーママの腕に抱かれるタコピー

ハッピーママに聞かされた「ハッピー星人の掟」に従って任務を遂行するのが、星から旅立ったハッピー星人の任務だ。だが原作で語られた掟は2つのみ。そのうちの1つが「最も大切な掟」なので、その言い方からしてあといくつか語られていない掟がありそうな雰囲気ではある。
しかしどちらの掟も深く考え始めると怖い可能性が頭によぎってしまうので、もっと闇深い掟が存在しないことを祈りたい。

イラレブックのオリジナルキャラクターエリンギが嬉しそうにしている画像 エリンギ

「そういう想像力を刺激するところが、この作品の魅力の1つですよねえ」