映画【アバター3】
FIRE & ASH
ネタバレなし&ありレビュー
パンフレット情報や役立つQ&Aも徹底解説!
アバター3
映画「アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ」が2025年12月19日(金)に公開された
2025年12月19日(金)、「アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ」が公開開始された。新宿駅や有楽町駅など、大きな映画館のある駅前はアバターの広告でジャックされている。この話題の映画を公開初日に観てきたのでネタバレなしのレビュー、ネタバレありのレビューに分けてご紹介していく。
また、「パンフレットは買うべき?」、「入場特典はある?」などのお役立ち情報もまとめた。
ネタバレなしレビュー
「アバター3」は圧倒的ビジュアルと疾走感あるアクションが見ごたえあり!
とにかく前情報どおりの映像の美しさと壮大な世界の広がりに圧倒される。映画館で観て良かった!と素直に思わせてくれる作品だった。息を止めて見入ってしまうほど迫力とスピード感あるアクションや戦闘シーンも相変わらずだ。
事前情報では「闇落ちして覇気を失ったネイティリ」、「ダークな悲劇」という、少し不安になる売り文句で宣伝されていたが、ネイティリの恰好良すぎる強者感は健在で、良かった!さすが!とネイティリファンも大満足できる内容だった。
それに、既にPVに登場していて出演確定済みの空の王者トルーク(オレンジ色の巨大な翼竜)も再登場するので、「なんで2でトルークがリストラされてたんだ…」と悲しんだ層も歓喜するだろう。
一方で、序盤からネガティブ停滞ムードが長く続くのと劇的な新展開は少な目なので、1と2より少しテンポが悪いな?と感じる部分があるかもしれない。そのため、もしアバターシリーズを観たことがない場合は、今作よりも1か2を先に観ることをおすすめしたい。
映画のあらすじは?
長男を失った悲しみから立ち直れない主人公夫婦に、敵や試練が次々に襲い来る
主人公のジェイクと妻のネイティリは長男を亡くしたばかり。悲しみや憎しみに翻弄されて道を見失っていた彼らに、盗賊や宿敵の襲撃、家族の分裂など様々な脅威と試練が襲い掛かる。さらに水面下では、人間たちによる最悪の大規模計画が進められていた……。
果たしてジェイクたちは平和な日常を取り戻せるのか、そしてナヴィたちと人間の戦いに決着はつくのだろうか。
入場特典はある?
IMAXやDolbyCinemaで限定特典あり!
2025年12月20日現在で分かっているアバター:ファイヤー・アンド・アッシュの入場特典情報をまとめた
ジェイクとネイティリのオリジナルクリアファイル
ヴァランのA3ポスター
パンフレットは買うべき?
アバター3のパンフレットはなんと2種類ある。迷ったときは白い方がおすすめ
劇場で販売していた本作のパンフレットは2種類!1冊はオーソドックスなスクリーンショットと関係者インタビューなどが載っているもの。もう1冊はアバター3の世界を深掘りする設定資料集だ。この設定資料集はアバター2(ウェイ・オブ・ウォーター)でも販売されている。
設定資料集にはパンドラの生態系や衣食住、メカや兵器の設定がとても詳しく書かれているので、鑑賞後の設定深掘りに必須だ。
よくある質問
急に長男を亡くした家族の描写から始まるし、基本的に登場人物の紹介や前作までのダイジェスト的な紹介もないため、2作目である「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」よりも初心者に不親切なつくりになっている。
とはいえ自然愛護者(主人公側)vs環境破壊者(敵側)という分かりやすい構図と、人間関係の明瞭さ、ストーリーの明快さがあるため、置き去りにされることはないだろう
本作は流血やグロ表現にとても気を遣って全年齢が安心して観られるように作られている。矢傷を受ける描写はあるが大量の血が流れることはないし、身体が損傷するような表現もない。
ただ、鯨に似た動物や人間に友好的な野生生物たちが容赦なく命を奪われるシーンがかなりあるため、動物好きにはしんどいかもしれない。
キスシーンすらなく、セクシーな描写は1つもない。なので親子で行っても安心だ。一応、大人なら想像できるような「添い寝シーン(着衣)」は1シーンあるが、それも2~3秒程度だ。
誰かと観に行ってもまったく問題ないが、この映画はどちらかというと独り鑑賞推奨だ。その理由は2点。1つは感想がかなり分かれる可能性があり、意見の違いで気まずくなったり険悪になる恐れが割とあるから。
もう1つは喋るよりも独りで余韻や心情、人によっては軽い失望など、湧いた感情を嚙みしめたくなる作品だからだ。
IMAXは超大画面がウリで、Dolby Cinemaは超高画質と超リアル音響がウリなのだが、画質と音響はストーリーに没頭するにつれほぼ気にならなくなるため、最初から直感的に圧倒させてくれるIMAXの巨大スクリーンで観た方が、映画館に来た醍醐味や広大なアバターの世界を味わいやすいと感じた。
街頭や駅前、TVなどでも大々的にプロモーションを行っているので普段映画を観ない人の間でも認知度が高く、観ておけば無難な雑談のネタとして申し分ない。それに現在最高峰のCG映像や映画技術を堪能できるので「今の映画ってこんなになってるんだ!」と最新の映画の状態を実感することができる。
「もう何年も映画を観ていないな……」という人にもぜひ劇場で観ていただきたい作品だ。
ネタバレあり感想
※この下に作品のネタバレが含まれる感想があります。視聴前の方はご注意ください
正直な話、前作「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(アバター2)」と終盤の展開が被っていて既視感ありまくりだった。巨大艦隊の甲板で家族を人質に取られるという筋立ても同じだし、最後はキリに呼ばれたエイワが全てを解決する(ジェイクたちの努力は割と水の泡)という大いなる力エンドも一緒だった。それに今回は死の大地と化した火山帯で戦闘をするのかと思いきや、結局2と同じくメイン戦場は海で、トゥルクンを中心とした海洋生物および森の飛竜と共に戦うシチュエーションにも変化がなかった。
そしてラストはこれまた2と同じくジェイクとクオリッチの一騎打ち。今回のニューフェイスとして前面に押し出されていたアッシュ族のヴァランは、ビジュアルこそ強いものの想像以上に小者感かつおバカっぽい部分があり思想が浅く、微妙に世界に食い込めていなかった。
それに1と2ではストーリーの時間軸に10年以上の隔たりがあったため新展開が多く、先の見えないワクワクがあったが、2と3は完全に時間軸が繋がっていたため、あっと驚く新要素的なものがなく微妙に気持ちが盛り上がらなかった。
とはいえ終盤の怒涛のアクションと派手な戦闘シーンには釘付けになったし、息を吹き返したジェイクとネイティリの活躍には魅了されたし、多数の犠牲を出したもののキッチリと大勝利を収めてくれるラストにスカッとした。なので、もう本作でシリーズの幕を閉じても良いんじゃないかな、と率直に思った。