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筆者は「ガラスの仮面」の単行本43巻~最新49巻相当、そしてその続き分も含めた連載中の雑誌のページを、現在も全て保管している。
中学生の時にガラスの仮面の虜になり、単行本の続きが読みたくて「花とゆめ」本誌を買い続けていた。「花とゆめ」での連載が中断された後も再開の情報にアンテナを張り巡らせ、再開の折には発売日に本誌を買いに行き、作者である美内すずえ先生のオフィシャルサイト「オリーブの葉っぱ」も毎日チェックしていた。
そして「別冊花とゆめ」に連載が移籍になった際、「もしこの雑誌を捨ててしまったら、この先ずっと単行本が出ずに先が読み返せなくなるかもしれない……!」そんな予感から雑誌掲載分の「ガラスの仮面」のページをファイリングして保管し続けていたのだ。
【目次】 ↑タイトルへ | |
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ガラスの仮面とは | |
ガラスの仮面のあらすじ | |
ガラスの仮面の魅力 | |
何巻まで出てるの? | |
50巻の発売日は? | |
ボツとは? | |
ボツになった展開1 | |
ボツになった展開2 | |
雑誌の付録だった50巻 | |
付録冊子の内容は!? | |
50巻が最終巻? | |
50巻で終わらない理由 | |
続きを考察 | |
最終巻は55巻以降… | |
まとめ | |
オマケ☆43巻の帯 | |
オマケ☆読者が選ぶ名場面 | |
オマケ☆プロモーション | |
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ガラスの仮面とは ↑目次へ
少女漫画界のレジェンド
「ガラスの仮面」は1975年12月5日に発売された雑誌「花とゆめ」新年第1号で連載が開始された少女漫画である。同じ号で「スケバン刑事」も同時に新連載を開始している。
少女漫画の単行本として歴代2位となる5,000万冊の発行部数を誇る名作漫画(1位は6,100万部の「花より男子」)で、未だに完結していないため、続刊が出たら1位を塗り替えることも全く夢ではないと思われる。
タイトル | ガラスの仮面 |
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ジャンル | 演劇大河ロマン |
カテゴリー | 少女漫画 |
原作 | 美内すずえ |
出版社 | 白泉社 |
連載開始日 | 1975年12月5日(金) |
初掲載媒体 | 花とゆめ1976年 新年第1号 |
連載期間 | 休載中(最終掲載誌:別冊花とゆめ2016年7月号) |
巻数 | 49巻 |
公式サイト | ガラスの仮面 |
公式X(旧twitter) | ガラスの仮面公式X |
ガラスの仮面のあらすじ ↑目次へ
北島マヤが演劇界の伝説を目指す物語
ドジで不器用で顔も平凡で、何のとりえもないと言われ続けてきた少女北島マヤが、演劇界の幻の名作「紅天女」の主役を勝ち取るために芝居道を突き進むのが物語の主軸だ。その軸を中心として、マヤを精神面でも金銭面でも支える「紫のバラの人」こと速水真澄とのラブストーリーや、演劇や恋のライバルたちとの愛憎渦巻く人間関係も進行していく。
ガラスの仮面の魅力 ↑目次へ
北島マヤが持つ狂気的なまでの演劇への激情が、読者をもその熱に巻き込み虜にしていく
息もつかせぬ怒涛の展開で押し寄せる困難を、情熱と本能で乗り越え成長していくマヤから、読み進めるほどに目が離せなくなっていく。それに作中の多彩な劇中劇も大きな魅力の1つだ。「この劇、結末はどうなるんだろう……」と、つい終幕まで読み進めてしまう。
他にも演劇界のサラブレッドでマヤの宿命のライバルとなる姫川亜弓との勝負や、マヤと速水真澄の複雑すぎる恋の行方も、結末を見届けるまで心を離れなくなるだろう。常に激流のようなエネルギーが溢れる作品なのだ。
何巻まで出てるの? ↑目次へ
通常サイズのコミックスは49巻まで、文庫本は27巻まで発売中
なおコミックス49巻は2012年10月5日、文庫版は2016年9月16日にそれぞれ発売され、その後2023年になっても続刊は出ていない。筆者もその間に一度集めた単行本を文庫で買い直し、そして今は電子書籍でも再購入済である。紙の本を実家に置いてきてしまっていたため、いつでも読める電子書籍を買い直したのだ。
50巻の発売日は? ↑目次へ
まったく予定は公表されておらず、2023年も絶望的かも…
おそらく2023年も絶望的だろう。最後に連載されていた「別冊花とゆめ」も、2016年5月26日発売号を最後に休刊してしまった……。元々は月2回発売の「花とゆめ」で連載しており、長らくの休載を経て月1回発売の「別冊花とゆめ」へ移籍。ペースを落としながらも連載を再開し、その連載中43巻~49巻までコンスタントに単行本を出し続けていた。
しかし、2012年5月26日発売の7号を最後に、ガラスの仮面の雑誌連載は止まった。『連載再開は今秋予定です!お楽しみに!』と書かれたまま、秋になっても再開しなかったのだ。
……そして休載と同時に単行本の発行も止まり、一度も連載が再開されないまま現在に至っている。
大抵の人は締め切りに追われていなければ「夜描こう…」「明日描こう……」「来週描こう……」「来月描こう……」「来年描こう………」と、どんどん先延ばしにしてしまうものだ。そして永遠に「描く日」は来ない。
だけど、それでも信じたい。いつかまたどこかの雑誌やWEBマガジンで連載が再開される日がくれば、その3ヶ月~半年後くらいに50巻が出ると……
とはいえ若干の可能性はある……
単行本未収録の内容が、ちょうど単行本1冊分弱くらいあるのだ。その分が編集・加筆されれば、2023年中の50巻発売は夢ではないかもしれない。……と言っても、それらにはボツになった内容も含まれるので(紫織ではなく亜弓が火事を起こしていたり…)、本当に使えるページ数がどれくらいかは不明瞭である。
ボツとは? ↑目次へ
単行本化で描き替えられたページたち……
実は最新49巻の続きは、雑誌連載時にけっこう進行していた。……というか、48巻の時点でまったく違う方向へ展開していた。が、それは全てボツになり、より長期戦が見込まれる道へと踏み入ってしまったのだ……。もしも雑誌掲載のときのままストーリーが進行していたら、もう少し早く最終回へとたどり着けたかもしれない。ボツになった展開1 ↑目次へ
2011年9月26日時点で鷹宮紫織は正気に戻っていた
元々の本誌の展開では、真澄は既に紫織との婚約をきっぱり解消しており、紫織は真澄の手によって正常な意識を取り戻し回復に向かっている最中だった。しかし、単行本ではそのシーンは現在未掲載。ストーリーが大幅に加筆され、紫織の病が長引いている。
雑誌で正気を取り戻した紫織さんのその後……
正気に戻った紫織は、真澄から婚約破棄を告げられ、その言葉を一度は受け止めたようだ。だが、完全に立ち直るまで責任持って傍にいると言う真澄の言葉にすがってしまい、「私が元気になったら真澄さまが離れてしまう……」とモヤモヤモードに入っていたのだった。
ボツになった展開2 ↑目次へ
マヤが月影先生宅で、真澄を相手に阿古夜を演じるシーン
単行本45巻に、マヤと真澄が月影先生の元を同時に訪れて鉢合わせするシーンがある。単行本では月影先生が真澄の結婚を話題に出し、それに傷付いたマヤが真澄を罵倒して立ち去る展開になっていたが、実は雑誌掲載時はまったく違う展開だった。
マヤと真澄の間の微妙な空気を察した月影先生が、真澄を相手に阿古夜の恋を演じさせようとする内容だったのである。
雑誌連載時はまったくの別展開!
1つ前の項目に添付した画像と比べてみてほしい。同じ構図の月影先生なのに、そこから続くセリフも画像も全く違うシーンがあることにお気付きいただけただろうか。そしてその前後のストーリーも、180度どころか360度回転しても交わらない内容になっている。もうこの展開が単行本として世に出ることはないだろう……
雑誌の付録だった50巻 ↑目次へ
2016年5月26日発売の「別冊花とゆめ」の付録「別冊☆別冊花とゆめ」
この付録冊子には「ガラスの仮面50巻の一部を大公開!!」という名目の冊子で、単行本49巻のつづきのエピソードが18ページ掲載されている。しかし、冊子自体は全72ページなのに「ガラスの仮面」はわずか18ページ……。残りは別の作家によるガラスの仮面のパロディ漫画が4ページと、ガラスの仮面とは全く関係ない読み切り少女漫画が50ページという内訳だ。
本当はもっとガラスの仮面本編を掲載する予定で付録を企画したのに、結局18ページ分しか原稿が用意できなかったのかな……という悲しい想像をしてしまう内容になっていた。
単行本49巻発売から4年経ち、文庫版発売を記念して作られたであろうこの付録……。プロモーションの観点から考えれば、続けて2016年内……遅くとも翌2017年内に本物の50巻を出す予定だった筈だ。
だというのに、まさか2023年になっても50巻が出ないなんて、この時点で誰が予想できただろうか。
付録冊子の内容は!? ↑目次へ
ここからかつてのボツ展開へつながりそう…!
「別冊☆別冊花とゆめ」に載っていた50巻序盤の内容は、まさに真澄が紫織の部屋へ押しかけ、強引に立ち上がらせて日光浴させようとする直前……という状況だった。つまり50巻の大きな内容としては「紫織が正気に戻る」、「真澄が紫織との婚約をキッパリ解消する」、「マヤは真澄を信じる気持ちを取り戻し、舞台の上で紅天女として生きる決意をする」、「亜弓も『神』の本質を理解し、役掴みに加速がかかる」…ということになりそうだ。
……そんなワケで、50巻は高速展開したとしても「いよいよ明日は試演当日…!」くらいまでで終わりそうである。
50巻が最終巻? ↑目次へ
答えはNO!まともに展開したら絶対終わらない
49巻終了時点で大きな課題が山積みになったままなのだ。まず単行本の展開では紫織さんが正気に戻っておらず、真澄と紫織さんは婚約を解消していない(婚約解消への決意はしているが…)。そこから単行本1冊の中で全てを収束させるのは不可能だろう。
万が一の「私たちの戦いはこれからよ!」のような打ち切りエンドなら、50巻での完結も不可能ではないだろうが……
50巻で終わらない理由1 ↑目次へ
紅天女はマヤと亜弓2本分の試演がまだ……
……というか2人とも役作りが完了していない状態なので、まだまだ紅天女の試演に入れる段階ではない。ついでに言えば桜小路くんなんてマヤよりも役作りが遅れている。なので、単行本で言えば早くて51巻で役作り完了。52巻からマヤの試演を開始して、1冊まるっとマヤの試演本番が描かれるくらいの進行速度だろう。
何故なら月影先生による紅天女の実演時、実際にそれくらいのボリュームを費やしたからだ。むしろそれで終わったら最速。他のエピソードも挟んだらさらに単行本もう1冊分はかかりそうだ。
そしてそのあと、亜弓の試演が同じくらいのボリュームで待ち構えている。
50巻で終わらない理由2 ↑目次へ
マヤと真澄の恋の行方は……
2人は伊豆にある真澄の別荘で会う約束をしている。……が、それは紅天女の試演が終わったらの話だろうし、さらに言えば紫織さんが心身ともに立ち直った後の話だろう。単行本で言えば早くて53巻か54巻くらいのタイミングになりそうである。むしろ紅天女方面で問題が発生して、真澄との約束は果たされない可能性も低くはない。それに、伊豆の別荘で2人きりの逢瀬を果たしたとしても、そこで恋愛が完全に成就するとは考えにくい。
月影先生と尾崎一蓮のように、たった一夜の契りを交わした直後に永遠のお別れ……とならない限りは。
50巻で終わらない理由3 ↑目次へ
マヤと亜弓の紅天女の行方は……
2人の試演が終わった後、どちらが紅天女を勝ち取るのか……。これも2人分の試演が終わったあとなので早くて55巻くらいで描かれることになりそうだ。現時点での試演の順番はマヤが1番、亜弓が2番に決定している。……そしてマヤは真澄を信じる心と演技への情熱を取り戻した段階。亜弓はおのれの視力と引き換えに紅天女を掴みつつある状況だ。まだまだ先は長そうである。
続きを考察 ↑目次へ
試合に負けて勝負に勝つ?
今ある情報を元に予測を立ててみると、「マヤは紅天女のリアルを完全に再現したものの亜弓と引き分けor勝った場合もやむを得ない事情で演劇界を引退。同じく世を捨てた速水真澄と共に表舞台から姿を消す」逆に亜弓は「視力という大きな犠牲を払って演技の神髄を掴みマヤと引き分け、真の大女優への道を一歩踏み出すが、ハミルとの恋は破局(視力は試演終了後に手術で何とか治るかも)」……という展開は十分あり得そうだ。マヤが愛、亜弓が仕事を取るエンドである。しかし亜弓が紅天女の上演権を勝ち取る場合、マヤと真澄はこの世とお別れして魂の状態で結ばれそうな雰囲気ではある……。
だって試演会場は危険な廃墟なのだ。試演終了後、マヤの頭上から瓦礫が落下してきて庇おうとした真澄が下敷きに……という展開も容易に想像できてしまう。……個人的にはマヤに紅天女を勝ち取ってもらいたいし真澄とも結ばれてほしい……。でも亜弓さんの大完敗はあり得ない気がするし、紫織や桜小路の気持ち、それに大都芸能の将来も今のままでは収集がつきそうにない。そうなると『試合に負けて勝負に勝ったエンド』がきてしまいそうで………。
どんな想像をしても辛いところである。でも結ばれてほしい!
最終巻は55巻以降… ↑目次へ
今のままのスピードだと、きっと完結しない。でも信じたい
色々考えてみたが、過去のストーリー進行速度と残りの未解決案件のボリュームを鑑みるに、ガラスの仮面が完結するのは早くて55巻、順当に行けば60巻より先になりそうだ。そして連載は11年以上前にストップしているし、1巻~49巻まで出るのに48年かかっている。
もし今後、同じペースで単行本が出たとしても完結は5~10年後だし、連載再開情報も発表されていないので、2023年中に50巻が出る可能性もとても低い。
おまけに美内先生は既に70代だ。今までだって休載が多かったのに、今から一切休載なしで描き続けるのはフィジカル面でも難しいだろう。
だが、だがしかし!ここ10年で非公開ながらも完結まで描き続けており、一気に最終巻まで描き下ろしで発売!という夢のような展開だって可能性はゼロではない。信じたい!
まとめ↑目次へ
50巻は2023年に出ない可能性大だし、50巻は最終巻ではない。連載終了にはあと5年以上必要な見込み。
TwitterなどSNSで話題になる度に期待してしまうが、「ガラスの仮面」50巻の情報は2016年5月26日を最後にまったく出ていない。連載再開情報がないので新刊発売は2023年も絶望的だし、最終回までには少なくとも5年はかかる進行具合だ。しかし企業とのコラボだけは2022年9月にもファミリーマートのスマホくじや2022年11月の「落語の仮面祭り」などで実施されている。
もしコラボの度に原作者の美内先生へも連絡が行き、広報素材のチェックなどが行われるのだとしたら「もうコラボで先生の時間を奪うのをやめて執筆に集中させて…差し上げてください!!!」、「舞台化などもやめてください!頼むから!鑑賞で外出すると疲れるから!それより執筆の時間を!!」という気持ちを毎回抱くようになってしまった。。そんな自分も悲しい。
来年も出ないようなら、私の持っている単行本未掲載ページをさらに公開していこうと思う……。出て!ください!!50巻!!!
オマケ☆43巻の帯 ↑目次へ
蜷川幸雄さんの言葉
いま見ると43巻発売当時に付いていた蜷川幸雄さんの帯が切ない……。なお文庫版20巻には蜷川幸雄さんのインタビューも掲載されており、それもまた感慨深い……(蜷川幸雄さんは2016年5月にお亡くなりになっている)オマケ☆読者が選ぶ名場面 ↑目次へ
本誌連載中に行われた名場面ランキング
「別冊花とゆめ」2012年2月25日発売号では、ガラスの仮面の連載再開を記念した名場面ランキングが発表された。読者からの投票で選ばれた48のシーンは、たしかにどれも記憶に強い印象を残している。
1位のシーンは単行本47巻のシーンだ。誰もが待ち望んでいた真澄とマヤの恋心が通じ合った瞬間である。私も本当にじーんときた。この瞬間を何十年も待っていたのだ。
オマケ☆プロモーション ↑目次へ
かつてはマツコ・デラックスさんが月影先生に扮したことも…
「別冊花とゆめ」での連載時はコンスタントに単行本が発売されていたため、豪華なプロモーションも数多く展開されていた。マツコ・デラックスさんにデーブ・スペクターさん、劇団ひとりさんなどの有名人が様々なキャラクターに扮して特集記事を飾ることもあった。
ちなみに、このようなプロモーションでは漫画の印象的なシーンをおもしろおかしくパロディにして描写しているが、実際の該当シーンはどれも感動的でシリアスな内容なので、ぜひとも本編を読んでいただきたい。なにかとギャグにされがちなガラスの仮面だが、キャラクターたちはどの場面も真剣で、ゆえに熱い名作なのだ。
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