【あざちょうべい】

亜左弔兵衛は盗賊団のトップで2人兄弟の長男

幼い頃の弔兵衛と桐馬
地獄楽エピソード11_弱イと強イに出てくる幼い頃の弔兵衛と桐馬

地獄楽は10名の死罪人が、監視役であり処刑人である山田浅ェ門とペアを組んで神仙郷に渡り、不老不死の妙薬を探しにいく物語だ。ここに死罪人の1人として登場するのが亜左弔兵衛である。
登場時から「朱印の者」という「尋常でない強さを持つ異能者」として紹介された弔兵衛は、「賊王」の異名を持つ盗賊団の頭領で、盗みも殺しも数えきれないほど犯してきた大悪党だ。……しかし、そんな彼とて元は家族想いで善良な少年だったのだ。どうして悪に堕ちてしまったのか。

この記事では弔兵衛が生まれてから賊王になるまでの過去を詳しく解説していく。

【プロフィール】

これが亜左弔兵衛のプロフィールだ!

名前

亜左弔兵衛

ふりがな

あざちょうべい

本名

不破長兵衛(ふわちょうべい)

担当浅ェ門

桐馬

声優

木村良平 | 日向未南(幼少期)

誕生日

8月4日

年齢

20歳

身長

176cm

氣(タオ)

通り名

賊王

担当浅ェ門の桐馬(とうま)こそが弔兵衛の弟だ。桐馬は弔兵衛の指令に従うために浅ェ門の門下生となって山田家に侵入しているのである。
また、「賊王」という呼び名は、単なる一盗賊団の頭領だからではなく、賊を大勢集めて賊の村まで作ったからだ。賊とその捕虜しかいない村……絶対に近寄りたくない。

【亜左弔兵衛の罪】

亜左弔兵衛の罪状は略奪、強盗、殺人など多数

盗賊団の頭領なので、当然ながら盗賊として悪の限りを尽くしている。賊の村だって、元々あった善良な村を弔兵衛が半壊させ、そのあと別の盗賊団が全壊→占領したのを弔兵衛が強奪して拠点にしたのだ。衣食住、ほぼ全てが盗品というわけである。

しかしいつ、どうして盗賊になったのか。これは哀しい過去に起因している。

【弔兵衛の過去】

亜左弔兵衛は元々は武家の息子。不幸が重なって両親が亡くなり、住む場所を失った

父を失った弔兵衛と桐馬
地獄楽エピソード4_地獄と極楽で父を失った弔兵衛と桐馬

「亜左弔兵衛」は盗賊として生きることを決めた際に相手を威圧する目的で自ら名乗り始めた姓名で、本来の名は不破長兵衛だ。そこそこ裕福な武家の息子として生まれ、何不自由ない暮らしをしていた。
だがある日、仕えていた藩主が江戸城内で事件を起こした罪で所属藩が取り潰しとなり、そこから立て続けに母が病死、父が斬首刑に処され、弔兵衛が10歳に満たない内に扶養主も住処も全て失ってしまった。
仕方なく桐馬と2人で物乞いをして暮らしていたところ、野盗に襲われて人買いに売られそうになり、咄嗟の機転で野盗団の仲間になったのだ。その後どんどん出世して、押しも押されぬ賊王になったというわけである。

弔兵衛の過去エピソードが読める場所は下記だ。

収録書籍

エピソード

小説版地獄楽 うたかたの夢「連星、輝く」
弔兵衛の生い立ち概要と、野盗の頭領になってから賊の村を作るまでの物語
漫画単行本2巻 第9話
父が仕えていた藩が取り潰しになるところから、賊王として奉行所に捕まり、その後桐馬と合流するまで
漫画単行本4巻 第31話
野盗の仲間になりたての頃、桐馬を守るために自らの片目を潰したエピソード
漫画単行本6巻 第48話
父が斬首された瞬間と、成長ダイジェスト
漫画単行本12巻 第110話
生まれたばかりの桐馬を初めて抱き上げ、兄としての自覚を芽生えさせたエピソード

【アニメで観る過去】

TVアニメ一期でも亜左弔兵衛の過去エピソードを観られる

TVアニメでももちろん弔兵衛の出番は多い。過去のエピソードもしっかりアニメ化されている。だが、一期ではまだ全てのエピソードが描かれたわけではない。
二期で残りのエピソードに声と動きが付くのも楽しみに待とう。

収録回

エピソード

エピソード4「地獄と極楽」
原作漫画の第9話にあたるエピソード
エピソード11「弱イと強イ」
原作漫画の第31話にあたるエピソード

【弟・桐馬への想い】

亜左弔兵衛は弟だけを信じ、自分よりも大事に思っている

生まれたての桐馬を腕に抱いたその日、あまりにも脆く、崩れそうで壊れそうな小さな身体で、懸命に弔兵衛の髪や服にしがみついてくる桐馬の生命を全身で感じた弔兵衛は、父からの「兄は弟の道標(みちしるべ)」という言葉を胸に、弟を守り導いていくと決めた。
それからずっと、どれほどの危機に陥っても桐馬だけを信じ、決して傷つかないよう守っている。

【まとめ】

亜左弔兵衛は弟を守るために悪事に手を染めた野盗団のボス

弔兵衛と桐馬の成長過程
地獄楽エピソード4_地獄と極楽に出てくる弔兵衛と桐馬の成長過程

裕福な武家の家庭に生まれながら、所属藩の藩主が起こした事件の所為で生きる糧を全て失った弔兵衛は、それでも唯一残った弟のためだけに、物乞いでも殺人でも全てをやって生き延びてきた。弔兵衛にとっては弟の桐馬だけが信頼できる唯一の存在で、何を捨ててでも守るべき無二の相手なのだ。

まだ10歳にもならない間に家→母→父と一気に奪われた弔兵衛は、逆に世の中からあらゆるものを奪うことでしか生きられなくなった。傍から見ると哀しい話だが、それで10年以上もの間、弟を傷つけぬよう守り抜き、家どころか村まで築き上げたのだ。誰より強い兄なのは確かである。