【ゆずりは】
杠は一匹狼気質の謎多きくノ一

地獄楽は10名の死罪人が、監視役であり処刑人である山田浅ェ門とペアを組んで神仙郷に渡り、不老不死の妙薬を探しにいく物語だ。ここに死罪人の1人として登場するのが杠(ゆずりは)である。
単独で巨城を制圧した凄腕の忍として登場した彼女だが、どんな経緯で城を落とし、どんな過去を持っているのだろうか。
【プロフィール】
これが杠のプロフィールだ!
名前
杠
ふりがな
ゆずりは
担当浅ェ門
仙汰
声優
高橋李依
誕生日
10月11日
年齢
不明
身長
160cm
氣(タオ)
土
通り名
傾主の杠
「傾く」という言葉には「衰える」とか「不安定になる」といった意味がある。なので「傾主」というのは、杠の存在が組織の主(あるじ)を脅かすとか、一族の存続を危ぶませるという意味合いになる。
そんな通り名が付いたのは、杠の犯した罪が影響している。
【杠の罪】
杠の罪状は"城内侵入及び殺人など多数"というもの。実は忍の里の長も殺している…
杠は漫画の中で鷺羽城(さぎわじょう)という城に単独で侵入して、家臣全員を制圧した…と紹介されているが、実はその際に自分が所属していた甲斐の霙谷(みぞれだに)の里長を殺しているのだ。しかも1対1の完全タイマン勝負ですっきり負かして殺している。
城を傾けただけではなく、忍びの里まで傾けてしまったのだから「傾主」と言われるのも納得だろう。
しかし、どうして杠は里長を殺したのか。その理由には杠の家庭の事情が絡んでいる。
【杠の過去】
杠はたった1人の肉親である妹を盾に、里長や鷺羽城の藩主に利用されていた

杠には妹がいる。これは漫画でも描かれていたことだが、小説版では2人の生活が詳しく描かれている。
両親を早くに亡くした杠と妹の小夜(さや)は、慎ましくも笑顔を絶やさない2人暮らしをしていた。しかし妹は生まれつき身体が弱く、肺の病も患っていた。杠は妹の薬代を稼ぐために忍となり、危険な任務をこなすようになる。
だが杠をとりまく状況は、全て鷺羽城主が中心となって仕組んだ罠だったのだ。病気の妹を盾にとり、「病に必ず効く高価な薬がある」と希望をちらつかせて金や労力を搾取していたのである。
鷺羽の藩主は日常的に、藩内に住む貧しい家の女性をターゲットにして汚れ仕事(犯罪や命の危険を伴う仕事)を斡旋し、甘い蜜を吸っていた……。杠が所属した忍びの里もグルだった…というわけだ。
全てを知った杠は鷺羽城を陥落させ、里長を殺した。
杠ならそこから逃げおおせることも容易だったろうから、奉行所に捕まったのは一時的に全てがどうでもよくなったか、若干燃え尽きていたのかもしれない。
妹との生活、杠の優しさ、杠と長の対決などなど。小説版は杠ファンにとって全てが名シーンなので、杠好きはぜひ小説版もお読みいただきたい。佐切との尊い会話もある。
収録書籍
エピソード
【アニメで観る過去】
TVアニメ一期でも少しだけ杠の過去エピソードを観られる。そして二期は期待大!
TVアニメでも杠の出番はとても多い。だが小説版と違って原作漫画では杠は過去を多くは語らない。ゆえにアニメでも杠の過去回想はほぼない。
だが、もしかしたら原作漫画第70話にあたるエピソードでは妹との思い出が少しボリュームアップして語られる可能性がある。士遠と典坐の過去が語られたTVアニメエピソード7「弟子と師」でも、小説版のストーリーを加えて長い回想が足されたからだ。
杠は人気投票で常に上位5位以内に入り、死罪人の中では主役の画眉丸に次ぐ2位に輝く人気を誇っているので、彼女の名シーンが足される可能性は低くないだろう。
収録回
エピソード
【まとめ】
杠は病気の妹のために全てを賭けて生きてきた心やさしい姉。TVアニメ二期でそれが語られる期待は大!

兄弟の絆が深いキャラとしては地獄楽では亜左弔兵衛(あざちょうべい)と桐馬(とうま)が有名だが、杠と小夜の姉妹も同じくらい互いを思い合う姉妹だった。杠は病気の妹を少しでも良くするために忍びとなって薬代を稼いでいたのだ。
このエピソードは小説版「地獄楽 波間の追憶」で詳しく読むことができるが、TVアニメ二期以降で小説版のエピソードが描かれる可能性も高いので、杠ファンはアニメ二期も楽しみに待とう。