【地獄楽】茂籠牧耶。小説版で大活躍するおねえ教祖の魅力を語る

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この記事でわかること
- 茂籠牧耶はどこに出てどうなった?
- 茂籠牧耶の過去はどこで読める?
この記事を読めば茂籠牧耶のすべてが分かります。
【もろまきや】
茂籠牧耶は最も影が薄い死罪人だが、実はおネエなスーパー教祖!

地獄楽は10名の死罪人が、監視役であり処刑人である山田浅ェ門とペアを組んで神仙郷に渡り、不老不死の妙薬を探しにいく物語だ。ここに死罪人の1人として登場するのが茂籠牧耶である。しかし、彼は気付けば消えていた。
というか、登場からほぼ存在感がなく「死罪人て何人いたっけ……ええと、画眉丸と、杠と…」と思い出していっても最後まで存在を思い出されない率No.1だと思う。
だが、実は彼にも深い設定があり、神仙郷での確固たる目的があったのだ。今回はそんな牧耶の野望や魅力をお伝えしていく。
【プロフィール】
これが茂籠牧耶のプロフィールだ!
名前 | 茂籠牧耶 |
---|---|
ふりがな | もろまきや |
担当浅ェ門 | 源嗣 |
誕生日 | 2月6日 |
年齢 | 24歳 |
身長 | 191cm |
氣(タオ) | 金 |
通り名 | ころび伴天連 |
大きい!彫りが深そうな濃い顔に鮮やかな赤い髪。元は家族全員が敬虔なキリスト教徒だったというので、もしかしたら異国の血が混じっているのかもしれない。
通り名の「ころび伴天連」というのは、キリスト教信者の道を踏み外して異教に転んだ…という意味の呼び名だ。
【茂籠牧耶の罪】
茂籠牧耶の罪状は異教の流布、倒幕の企て
様々な宗教の教えを混ぜたオリジナルの新興宗教を起ち上げ、多くの人々を洗脳して信者を増やし、彼らを率いて倒幕を目論んだ…というのが牧耶の罪状だ。
なぜ倒幕計画を企てたのか……。それは悲劇の過去に起因している。
【茂籠牧耶の過去】
茂籠牧耶の家族は幕府によるキリスト教弾圧で殺された
茂籠牧耶の実家は一家全員が敬虔なキリスト教徒で、穏やかで慎み深い信徒だったという。しかし幕府は異国の宗教を認めず、「キリスト教信者だから」という理由で皆殺しにしてしまったのだ。
牧耶だけが辛くも生き残り、そして絶望の末に覚醒した。「神は善行など見ていない。しかし自分だけは生き残った。これは自分が天命をもった選ばれし存在だからだ。これからは自分が神の代わりとなって人々を極楽に導こう」。牧耶を教祖とする新たな宗教のはじまりである。
牧耶は天命を持たずに生まれた人々に天命を与え、それを全うすれば誰でも極楽浄土へ導かれる…と説き始めた。倒幕も天命の1つであり、この世の全ての民を極楽へいざなう為のステップだというのが牧耶の主張だ。
これらの情報はすべて「小説版地獄楽 うたかたの夢」に収録された「心動かすもの」というエピソードで読むことができる。仙汰と杠神仙郷に上陸してから、画眉丸&佐切と合流する前までの出来事が書かれており、他にも牧耶が抱く神仙郷への想いも語られているので「地獄楽」をより深く知りたい方はぜひ読んでいただきたい。
【担当浅ェ門】
茂籠牧耶の担当は源嗣。だが源嗣は男にも宗教にも興味がないので関係は希薄
茂籠牧耶の担当浅ェ門は、遊郭大好き脳筋マッチョの源嗣だ。だが本編内では一切会話シーンがない。……というか牧耶にはセリフもない。おまけに源嗣が神仙郷で活躍しだすのは牧耶が死んだ後だ。
ちなみにペアを組んだ理由は、担当者不在だった浅ェ門4人による狐拳(じゃんけんと同じルールの3すくみゲーム)で、自分以外の3人は全員が女好きであか絹に篭絡されそうだと危惧した士遠が、チート能力(誰がどんな手を出すかが気の流れで先読みできる)を使ってそれを回避したからで、このエピソードは単行本5巻の巻末おまけ漫画に収録されている。
【茂籠牧耶の能力】
茂籠牧耶は鋭い爪で敵を切り刻む武力と、人を洗脳するほどの巧みな話術を持つ
牧耶に何故そんな戦闘力が…?というのは説明されていないが、牧耶は硬く鋭い爪で人体を切り刻むことができる。もしかしたら国家を敵に回す強い決意と深い思い込みが、無意識にタオを強くして肉体に変化をもたらしたのかもしれない。
もう1つの能力は洗脳話術だ。「自分の主張は絶対」という揺るぎない自信が説得力となって、人々に荒唐無稽な極楽論を信じ込ませることができるのだ。牧耶の話には浅ェ門一の知識と知力を持つ仙汰でさえも惑わされそうになっていた。
【どこいった?】
茂籠牧耶は上陸直後に杠に共闘を持ちかけ、裏切って殺そうとしたものの返り討ちにあった
小説版でしか語られていない事だが、実は牧耶は「神仙郷を拠点として自分の神殿を築く」という目的を持っていた。
仙薬を自らが飲んで不老不死となり、神仙郷を牧耶の楽園にしようとしたのだ。
その手始めに杠と仙汰を洗脳し、便利な手先にしようとしたのだが、洗脳がまったく利かない杠に逆に騙された挙句あっけなく殺され、人体実験の被検者にされてしまった。
漫画本編では一切セリフがなく、ものの数コマで出番が尽きている。牧耶が生きて策略を巡らせている様子を知りたい方は「小説版地獄楽 うたかたの夢」を読もう。
【登場シーン】
茂籠牧耶の登場シーンを一覧にした
珍しい戦闘能力と派手な衣装で個性バッチリなのに、本編ではそれを活かすシーンが一切なかった可哀そうな牧耶には、実はおネエ口調という特徴があるのだが、セリフがなかったため本編では知られないままだった。
掲載場所 | シーン内容 |
---|---|
1巻第2話 | 上陸組として生き残った死罪人の1人として中央に立っているシーンと、名を呼ばれてほくそ笑むシーン |
1巻第4話 | 杠に共闘を持ちかけるシーンが1コマ、返り討ちにあうシーンが1コマある。牧耶無言のリタイアだ |
2巻第8話 | 杠による牧耶を使った人体実験の様子が語られている。牧耶のコマが一番多く、最も大ゴマで登場する牧耶の最大にして最後の見せ場だ |
TVアニメ第2話 | 上陸組として生き残った死罪人の1人になって名を呼ばれている |
TVアニメ第3話 | 杠に共闘をもちかけるシーンと返り討ちに遭ったシーン |
TVアニメ第4話 | 杠の回想シーンの中で散々な目に遭う牧耶の様子が見られる |
【アニメの牧耶】
茂籠牧耶はキリスト教への反逆の証として逆さ十字を下げているが、アニメでは削除された

原作の牧耶は胸に逆さ十字を下げているのだが、アニメではただの棒に変えられてしまった。他作品のアニメでは逆さ十字を付けたキャラが出てきているので、「TVアニメに逆さ十字を出すのは絶対NG!」というわけではなさそうなのだが、何らかの配慮によるものだろうか。
【まとめ】
茂籠牧耶は死罪人の中で最も影が薄いが、小説版で大活躍するおネエ口調の教祖様

おネエ口調、鋭い爪、高い洗脳話術。けっこうな武器を持っていながらそれら全てが全く本編で知らされることがなかった不遇の死罪人、茂籠牧耶(もろ まきや)。
彼の個性が発揮されているのは公式設定資料集である「地獄楽 解体新書」に収録された番外編漫画と、「小説版地獄楽 うたかたの夢」の中だ。戦う牧耶の雄姿が見たい場合は「解体新書」を、牧耶の過去や野望を知りたい方は小説版を読もう。牧耶の魅力がきっと分かる筈だ。