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Tweet2023年6月4日(日)に静岡県伊豆市の恋人岬で白びわ狩りに参加してきた。
白びわは「幻のびわ」と呼ばれる、静岡の土肥(とい)地区でしか栽培されていない超美味しいびわだ。超美味しい…が、旬の時期が非常に短いうえ他県から行こうとするとけっこう大変な場所にある。なので今回は都内からの詳しい行き方や実際に体験してみて分かったことなどをお伝えしていきたい。
本当は土曜日に行きたかったのだけど台風だったのよね…
でも日曜日はさわやかでいいお天気だったわ!
静岡県土肥地区でのみ作られている極上のびわ。
一般的なびわよりも皮と果肉の色が薄く、黄色っぽい色なのが特徴。色が薄いから「白びわ」と呼ばれているのだ。びわのオレンジ色はβカロテンという色素成分によるものなので、白びわはβカロテンの含有量が通常のびわより少ないのだろう。
びわの詳しい栄養はこっちの記事でまとめてるわ
左の小さいのが白びわ、右の大きいのが通常のびわだ。違いが分かるだろうか。
ちなみに大きさについては別の事情があるので、このあと「狙いめは偶数年!」の項目で説明する。
写真だと肉眼より分かりにくいかもね
よーく見ると左の方がちょっと黄色っぽくない?
甘いといってもベタっとした甘さではなく、新鮮な果実の瑞々しくさわやかな甘味だ。口に入れるとふわっとほどけて喉へ落ちていくので幾らでも食べられてしまう。
あまりのやわらかさゆえに輸送が難しく、土肥地区以外での販売ができないため、同じ静岡県内であっても土肥の外では入手が困難。ましてや他県にはめったに流通しないため「幻のびわ」と呼ばれているのである。
しかも旬の時期は1年のうちで2~4週間だけなの
同じ時期にいっせいに実って、すぐ熟しちゃうのね
「といちく」と読む。静岡県の伊豆半島西側で、昭和初期に「土肥町」があった場所のこと。
土肥町は2004年に修善寺町、天城湯ケ島町、中伊豆町を含めた4つの町と合併して伊豆市になったのだが、当時の名残りとして今でも「土肥地区」と呼ばれている。土肥は駿河湾に広く面した山の多い暖かな土地で、その地形と気候が白びわにとって理想的な生育環境だったのだろう。
土肥温泉とか土肥金山とか、今でも土肥の名は残っているわ
あと土肥地区で一番有名なスポットは何といっても「恋人岬」ね
日本で唯一白びわ狩りが楽しめる「花木園(別名「恋人岬隣 白びわ園」)」は、その名の通り恋人岬のすぐ真横にある。
「恋人岬」の看板の横に立っている黄色い旗、この写真だとひるがえっていて読めないが「土肥びわの里」と書いてある。白びわの旬になると恋人岬にはこの旗がたくさん立てられ、ダブル観光スポットになるのだ。その時期は5月の第二週~6月の第一週まで。たいへん短い。
「恋人」って付いてる通りカップルやご夫婦での観光が9割以上よ
そこに1人で行ったから、少し変な目で見られてメンタルが鍛えられたわ
まあ白びわ狩りシーズンは親子連れも増えるけれどね
白びわ狩りは毎年、5月の最終土曜日~月曜日、6月の第一土曜日~月曜日の年6回開催される。
白びわの旬は5月第二週~6月第一週なので、シーズン終了間際の2週間だけ開催されるというわけだ。販売する分の見た目が良くて大きな果実を収穫し終えたあとで畑を開放しているのだろう。なので白びわ狩り開催のタイミングで残っているのはやや小ぶりで表面に傷がついたものが多い。
とはいえ多少見た目が悪くとも味は変わらないので、たくさん食べたい人にとってはお得なイベントだ。
私が行ったのは最終週だったうえ前日に台風による大雨&強風が白びわを襲ったため、残された白びわのほとんどは傷だらけで、もはや食べられる実も極わずかだった。だが自然の脅威にさらされて生き残った白びわたちは輝いており、もちろん味も絶品だった。
次は絶対に5月に行くわ!
開催日:毎年5月の最終土曜~月曜、6月の第一土曜~月曜
場所:花木園(「恋人岬隣 白びわ園)
住所:静岡県伊豆市小下田198-1
開催時間:10:00~15:30(受付〆切15:00)
所要時間:受付終了から30分間
料金:大人1人 2,000円、小学生 1,000円
※未就学児は無料
持っていくと良いもの:現金、ウェットティッシュ
推奨する服装:果汁が付いても良いトップス、スニーカー
予約の必要はないので、行きたい日に現地へ行けばOK。畑は15~30平方メートルくらいに区切られて複数あるので、満員で入れない!ということはない筈だ。
ただ、支払いは現金のみなので現金をお忘れなく。
お持ち帰りはNGで、その場で食べるだけよ
お土産用はお隣のショップで売ってるわ
自家用車以外では鈍行電車とローカルバスを乗り継いで行くしかない。
私は渋谷から向かったが、JR渋谷駅から恋人岬に辿り着くまでに4時間かかった。ドアtoドアだと約5時間。ネットで経路案内を見るだけでは分かりづらい部分があったので、都内からの行き方を説明していく。そこから東海道新幹線に乗って「三島駅」まで行く。
乗るのは「こだま」か「ひかり」だ。「こだま」は各駅停車なので「ひかり」より10~15分ほど到着が遅くなるが本数が多い。運よく「ひかり」のタイミングに合ったらラッキーだが、三島までならそれほど変わらないのでどちらでもOKだ。
全国どこからでも三島駅を目指すのは同じよ
ところで新幹線といえば駅弁!
東京駅も品川駅も美味しそうな駅弁がいっぱいなのよね💖
座っているのは1時間だけなので乗車時にお手洗いを済ませれば良いし、窓際ならコンセントの穴があるのでスマホを充電しながら行ける。 ここからはローカル線だ「伊豆箱根鉄道」に乗って修善寺駅まで行く。新幹線を降りてすぐに案内板が出ているので、それに従って歩いていけば迷わない。徒歩3~5分くらいの距離だ。
注意すべきなのは伊豆箱根鉄道ではICカードが使えない点である。紙の切符を買わないといけないので現金を持っていこう。料金は片道400円。
この電車も1時間くらい乗るわ。川や田んぼが綺麗なの
4番乗り場の目の前に待合所があるから座って待てるわよ
心配な人は待合所の中に受付の人がいるからバスの時刻を聞くといいわ
このバスにも約1時間乗る。
バスは高いところを走るの。海や山がすっごく素敵よ!
すっかり貸し切り状態になった車内では、運転手さんが地元における白びわの評判や当たり年について教えてくれたり、富士山スポットや土肥温泉についての観光案内をしてくれた。親切で楽しい運転手さんには感謝しかない。ここで私は白びわに関する貴重な情報を手に入れることができた。それについては後述する。
1時間全然退屈しなかったわ!
降りるバス停の名前も「恋人岬」で分かりやすかったしね
もちろん帰りのバスも1時間に1本なので、先に帰りのバスの時間をチェックしてから観光するのが重要だ。 土日祝日の最終バスは17時33分……。これを逃したらタクシーを呼ぶしかない。
あとお昼12時台にはバスがないから気を付けてね
受付で種と皮入れ用のビニール袋をもらってGO!現金とウェットティッシュを忘れずに!
「白びわ狩り」の案内板に従って坂道を降りていくと、屋外に白い屋根の受付テントが立っている。そこで料金を支払うと、終了時間を貼ったビニール袋を手渡され「〇番の畑へ行ってください」と指示される。いよいよ白びわ食べ放題の始まりだ。 地面は腐葉土で柔らかく、落ち葉や枯れ草でザクザクしている。スニーカーや長靴など、ヒールがなくて汚れても良い靴が良いだろう。それと、その場で白びわをもぎ皮をむいて食べるので、ウェットティッシュをポケットに入れておいた方がいい。終了後に手洗い場と据え置きのウェットティッシュボックスがある場所に案内してもらえるが、白びわ狩りの最中もスマホやバッグを手で触りたくなることがあるので、その場で手を拭けた方が安心だからだ。
私が行ったときは同じ畑に家族連れが2組いたわ
もう食べられそうな実はわずかだったけど、探して食べるのが楽しかったの
それと2023年は土肥全体で白びわの実が小さい年だったのだとバスの運転手さんが言っていた。白びわには当たり年と小なり年(小さい実ばかりなる年)があるのだそうだ。
大きな白びわがなるのは偶数年!
偶数年、つまり2024年、2026年など西暦の下一桁が偶数の年に大きな実がなるという。…というか奇数の年は小さな実がなりやすいのだそうだ。ずっと同じ畑で育っているから木の成長具合によって2年周期で調子がアップダウンするのかもしれない。小なり年で、しかも台風翌日に行った私…タイミング悪かったのね
というわけで2024年の5月が超狙いめよ!
「2024年度カレンダー」はこちら
前日に土肥温泉に泊まるのがおすすめ!
恋人岬の徒歩圏内にはほぼ宿泊施設がないので、前日に土肥温泉に泊まってオーシャンビューの露天風呂などを楽しみ、翌朝バスに乗って恋人岬まで行くとスムーズに白びわ狩りを楽しめる。土肥温泉は修善寺駅から恋人岬へ行くのと同じバスの途中停車駅なので、東京からの行き方は白びわ狩りとまったく同じ。修善寺駅で4番のバス停からローカルバスに乗り「土肥温泉」という名のバス停で降りれば目の前が温泉街だ。複数の大きなホテルや宿が建っているのですぐ分かるだろう。
午前中に白びわ狩りをするには都内からだと朝7時頃に家を出る必要がある。前日から近くに泊まっていた方が断然楽だし温泉はいつだって最高だ。
私も前日泊しようと思ったら台風で…
ホテルを予約する前に台風情報に気付いて良かったわ
帰りは「めんたいパーク伊豆」に寄っても良いかも
修善寺駅から三島までいく伊豆箱根鉄道に乗り「伊豆仁田」という駅で途中下車すると、徒歩10分程度で「めんたいパーク伊豆」に行ける。道は完全に真っ直ぐな一本道なので迷う心配はない。帰りの電車を途中で降りて、ちょっとお昼かおやつを食べて帰るにはちょうどいい。
注意すべきは近隣から来ている家族連れでとても賑わっている点だ。特に10歳以下のお子さんを複数人連れたご家族が目立つ。なのでとにかくにぎやかだし、イートインの席や足湯のスペースはほぼ家族独占!という感じで、静かなスポットが好きな人には向かない。
ついでに言うと名物「めんたいフランス」は朝10:00販売開始でお昼前には完売している。お近くにお住いの方々がこぞって買いに行くのだと思われる。それだけ美味しいに違いない。おにぎりや明太豚まんなど、他のメニューは常時販売しているのでそちらを楽しもう。
1人で行くには向かない場所だったわ…
いつかセロリちゃんヒノキちゃんとリベンジしたいわね
期間限定で通販があるが、例年すぐに完売してしまう。チェックを忘れずに!
土肥の外へめったに流通しない白びわだが、一部通信販売が行われている。「静岡うまちょく便」や「伊豆取り寄せ宅急便」などの静岡の名産品を扱うオンラインショップだ。だが通販で扱えるほど状態の良いびわは数が少なく、しかも期間もゴールデンウィーク前後~5月の第3週くらいで終わってしまう。どうしても現地へ行けず通販がしたい!という場合は4月下旬からサイトを巡回し「在庫あり」の表示を見かけたら迷わず速攻で押さないといけない。でないと翌年まで待つことになる。チャンスは毎年2週間弱しかないと肝に銘じておくのだ。
「静岡うまちょく便」はこちら
「伊豆取り寄せ宅急便」はこちら
「2024年度カレンダー」はこちら
白びわのチャンスは毎年4週間のみ!通販は2週間のみ!白びわ狩りは前日泊で5月がおすすめ
幻と呼ばれるほど栽培地域も旬の期間も限定された希少な果実「白びわ」。確実に美味しい白びわを食べたい人はゴールデンウィークが明けてすぐの5月中に土肥に行こう。ゴールデンウィーク中だと早すぎるそうなので、必ず明けてからだ。白びわ狩りが楽しみたいなら5月下旬~6月第一週だが、その頃にはピークアウト直前になっているので5月中旬の方がおすすめ。前日に土肥温泉に宿を取り、当日は宿で食べる分の白びわを買い、翌日はおみやげに買って帰るといい。
2024年は白びわの当たり年とされているので、ぜひとも事前に計画を練って極上の白びわを味わっていただきたい。
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恋人岬でのちょっと切ないいい話
恋人岬の展望台に70代後半~80代と思われるご夫婦がいた。夫が妻の写真を何枚も撮っており、周囲には誰もいなかった。「よければお2人でお写真お撮りましょうか?」と声をかけてみたところ大変ありがたがってくださり、仲の良い2人をスマホのレンズに収めた。「これが最後の旅行になるかもしれないから、数十年ぶりにきたんです」などと話す彼らはとても幸せそうで、何十年も仲むつまじくて尊いな…など思いつつ笑顔でスマホをお返しした……までは良かった。
「よろしければあなたも撮りましょうか?」
スマホを受け取ったご夫婦が、微笑みながら私に言った。善意で言ってくださっているのだから断るのは野暮というもの。私は自分のスマホを手渡し答えた「いやー1人で来たのでアレですが、せっかくだからお願いします」…と。その直後、彼らの動きが一瞬止まり、旦那さんの方が小さく呟いた「え。1人で……」と。
数秒後には何もなかったかのように楽しく撮影していただき気持ちよく別れたのだが、やはり恋人岬を1人で訪れる人間は少ないのだろう。なんだか気を遣わせてしまったかなと、申し訳ない気持ちになったのだった。 「こいびとみさき」、次の停車駅は「けっこん」。たしかにカップルで来るべきスポットである。
だけど白びわ狩りは1人でも楽しかったのよ!
それに恋が叶う鐘というのもあるらしいの
恋人募集中の友だち同士で来るのも楽しいと思うわ!
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