【地獄楽】傾主の杠は強い?本音を見せないくノ一、杠を徹底分析

゙地獄楽5巻表紙
地獄楽5巻表紙

更新: by イラレブック

【ゆずりは】

杠は「傾主」の異名を持つ甲斐の里出身の凄腕くノ一

゙死罪人をなぎ倒す杠
TVアニメ地獄楽エピソード2「選別と選択」で他の死罪人をなぎ倒す杠

杠(ゆずりは)は地獄楽のメインキャラの1人で、「傾主」の異名を持つ死罪人の1人だ。「傾主」というのは、城主や当主など、組織のトップの地位が傾く、存続が危うくなる…的な意味の造語である。

ちなみに杠の年齢は非公開(年齢不詳)となっているが、妹はせいぜい10代前半くらいの見た目なため、杠自身の歳も10代後半~20代前半くらいのものだろう。

その若さにして単身で城を制圧した杠の能力はどんなものなのだろうか。

なお杠が忍の里でくノ一になったのには、やむを得ぬ辛い事情がある。杠の過去が知りたい方は下記の記事をご参照いただきたい。

【杠の能力①】

杠は忍術に関して天性の才を持つ

゙地獄楽 波間の追憶
小説版「地獄楽 波間の追憶」の表紙

杠は忍びの里で生まれた訳ではない。ごく一般的な農村の、平凡な家庭で生まれた。そこに「山菜売りよりも実入りの良い仕事」として、行商人が忍びの仕事を斡旋してきたのだ。
なので杠が忍術の修業を始めたのは、早くても10代半ばから…ということになる。だというのに杠は忍びの里長から「かつてわしの教えをあれほど素早く吸収し、実践できた者はおらなんだ」、「わしの後継者に相応しきはやはり―」などと評価されていた。

必死にならざるを得ない状況で、誰よりも真剣に修業に取り組んだのもあるだろうが、元々の素質にも優れていたのだろう。
それらは全て、小説版地獄楽「波間の追憶」の中で語られている。

【杠の能力②】

才能と努力に裏打ちされた多彩な忍術。体術、薬学、火薬の知識に色仕掛けなど攻守に隙がない

というわけで忍術に対して天性の素質を持っていた杠だが、忍びの里の出身ではなく、いわば業務委託のような契約で働いていたため、基本は単独任務が主だった。
そのため諜報活動から戦闘、戦闘後の傷の手当て、逃走経路の確保まで、全てを自分だけで行わなければならなかった。結果としてあらゆる方面に隙のない技を修得している。まさに最強のくノ一だ。

【杠の能力③】

杠は頭の回転の早さと、完全合理主義で物事を見極められる冷静さを備えている

杠はどんなピンチや八方ふさがりな状況でも、他人への情や自らの恐怖心などの余計な感情を一切排して、冷静な判断を下すことができる。そしてそのスピードも早い。
ゆえに茂籠牧耶(もろまきや)が杠を洗脳しようとしてきたときも、決して惑わされずに躊躇なく命を奪った(小説版地獄楽「うたかたの夢」参照)

【忍術の流派】

画眉丸は伊賀の石隠れ衆、杠は甲斐・霙谷の忍び衆

「地獄楽」では主人公の画眉丸も杠と同じく忍びの里の出身だ。だが2人は異なる地域の異なる忍びの里に所属していた。そのため神仙郷への上陸者候補として呼ばれるまでは面識がない。
そして異なる流派のために伝わっている忍術も系統が異なる。

画眉丸の忍術

特に人体を発火させるなど炎を扱う忍術を得意とする。他には石や枝など、その場に落ちている自然物を武器にすることも多い。
また、画眉丸は扱っていなかったが頭髪を武器にした忍術も存在する

杠の忍術

里に伝わる特別な液体を代謝させて生成する、特殊粘液を用いた忍術を得意とする。攻撃、防御、回復とオールマイティに機能する術だ。
他にも火薬の扱いや諜報活動にも秀でている

石隠れ衆の忍びたちと杠が作中で披露した忍術の一覧は公式設定資料集である「地獄楽 解体新書」にまとまっているので、もっと深く知りたい方は解体新書を読もう。

【まとめ】

杠は天賦の才と譲れぬ事情によるたゆまぬ努力で技を極めた天才くノ一

゙得意の忍術を披露する杠
TVアニメ地獄楽エピソード12「傘と墨」で、得意の忍術を披露する杠

元から忍びとしての才に優れていて、かつ「唯一の肉親である妹の薬代を稼ぐため」という確固たる目的を持っていた杠は、平凡な農村出身でありながら、忍びの里で次期里長に選ばれるほどの実力を身に着けた。

彼女の能力を実感させるエピソードとして「単独で鷺羽城という城を制圧した」という罪状があるが、実はこのとき忍びの里長も殺害している。完全なる下剋上だ。

杠は神仙郷でも天仙様(ラスボス集団)を追い詰めていたので、原作漫画やTVアニメでも充分にその強さを認識できる。しかし小説版を読むことでさらに彼女の能力の根柢を実感することができるので、ぜひ小説版 地獄楽「波間の追憶」もお読みいただきたい。

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