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アスパラガスの栄養
 
      
      なんといってもアスパラギン酸だ。
        アスパラガスから発見されたアミノ酸、だからアスパラギン酸。
        にんじん(キャロット)が語源なβカロテンと同じく、野菜の名前から取られた栄養素だ。
        なおカロリーは100gで22kcal。
        アスパラガスは1本20~30gなので、1本5kcal前後だ。
        とっても低カロリーな野菜である。
      
アスパラガスの栄養一覧
| 栄養 | イメージ | 効果 | 
|---|---|---|
| アスパラギン酸 |  | 乳酸をエネルギーに変えて体の疲れを取る。 | 
| ビタミンC |  | 疲れを取ってくれたり、風邪の予防になる。肌を綺麗にする。 | 
| ビタミンE |  | 細胞の老化を防ぐ。悪玉コレステロールを減らす。 | 
| ビタミンK |  | 骨や血管の材料になる。 | 
| 葉酸 |  | 細胞を作ったり生き返らせたりする。 | 
| ルチン |  | 血管を丈夫にする。ビタミンCの吸収を助ける。 | 
 
      アスパラギン酸の他に、ルチンというポリフェノールがあるのもアスパラガスの特徴だ
ビタミンCを吸収しやすくなるので、美肌や風邪予防にひと役買ってくれる。
アスパラギン酸ランキング
アスパラガスから発見されたアミノ酸だが、実は含有量トップはアスパラガスではない
| 順位 | 食品 | 
|---|---|
| 第1位 | 大豆たんぱく | 
| 第2位 | 卵白 | 
| 第3位 | トビウオの煮干し | 
| 第4位 | 乾燥かずのこ | 
| 第5位 | かつお節 | 
| 第6位 | さば節 | 
| 第7位 | たたみいわし | 
| 第8位 | トビウオの焼き干し | 
| 第9位 | 真鯛の干物 | 
| 第10位 | 凍り豆腐(高野豆腐) | 
        実は大豆がトップで、続いて卵、そして干し魚のオンパレードなのだ。
        ちなみに大豆を除く野菜でも落花生、そら豆などの豆類が上位に来る。
        では気になるアスパラガスはというと、全食品内では100位圏外。野菜の中では大体15位前後にいる。
        とはいえこれも優秀な数字で、アスパラガスのアスパラギン酸はしっかり体に良い効果を与えてくれる。
      
美味しいアスパラガスの選び方
美味しいアスパラガスを選ぶときは以下4つのポイントを抑えよう!
 
      - ・重たいものを選ぶ。
- ・先っぽがキレイにまとまったものを選ぶ。
- ・切り口が白いものを選ぶ。
- ・濃い緑色のものを選ぶ。
        なお保存しておくときは、なるべく立てて保存しよう。
        野菜は大体、土に植わっていた時と同じ姿勢でいると安心するのだそうだ。
        それで悪くなりにくくなるので、大体は立てて保存が良いとのこと。
      
アスパラガスの食べ方
 
      
      ビタミンが水に溶けるので、スープに入れて汁まで飲もう
        とはいえ焼いても美味しい。
        ベーコンに巻いて焼いて食べたい。(その場合も先にちょっと茹でよう)
        レモンをかけて食べると、ルチン効果でレモンのビタミンCも体にキュッと吸収できる。
      
アスパラガスの生え方
 
      
      まるでツクシのように、土からそのまま、まっすぐにょきにょき生える
        いつもスーパーで売っているあの姿が、土からたくさん生えるのだ。
        その様子はまるで小さな竹林のよう。
        しかし竹はイネ目イネ科。
        アスパラガスはキジカクシ目キジカクシ科
        よく似ているが違う分類だ。
      
キジカクシ科アスパラガス属
 
      
      キジカクシ科アスパラガス属の植物だ。
        元々はユリ科に分類されていたのだが、2009年に出版された「植物分類表」でキジカクシ科に変更された。
        ユリよりもキジカクシという植物のほうに、DNA情報が似ていたのが理由だ。
        科学が発達している過程で、分類が変わることは時々あるのだ。
        さて、そのアスパラガスだが、1年中いつでも売っている。
        一応旬は春~初夏ではあるものの、世界各国から輸入もされているし、日本国内でも全国のどこかで1年中採れるからだ。
        よく食べている状態のアスパラガスは、伸びた芽だ。
        イメージ的には豆苗やかいわれ大根に近いモノがある。
        地上にニョキっと顔を出して、ある程度伸びたら、地上に出ている部分を収穫する。
        そして根っこを残しておくと、またそこから伸びてきて、再びアスパラガスが収穫できるのだ。
      
花言葉
収穫せずに育て続けると、だんだん枝が伸びてきて、とても小さな、ユリによく似た花が咲く。
        花言葉は「私が勝つ」そして「普遍」だ。
        なかなかに強そうな花言葉である。
        アスパラガスは先がとんがっているし、ボディ(茎)にも▲のヤリのような葉が付いている。
        しかも育つと針のようにするどい葉っぱが茂るのだ。
        成長過程が全て強そうな武器っぽい見た目で、「勝つ!」と言われると、確かに勝ちそうでしかない。
        そして紅葉などもせず一年中緑色なので、普遍というわけだ。
      
生産地
日本国内の生産量トップは北海道
        そして佐賀県と長野県が2位争いを繰り返している。
        アスパラガスは湿気少な目で安定した気候が好きなのだ。
        なので梅雨のない北海道は、暮らしやすいのだろう。
        世界では大半のアスパラガスは中国で生産されている。
      
アスパラガスの旬
 
      
      アスパラガスの季節は、3月になる頃
        アスパラガスの季節がやってくる。
        アスパラガスは3月になる頃採れ始め、春をピークに夏の終わりまで採れる。
        春を呼ぶ野菜。
        それがアスパラガスなのだ。
      
アスパラガスの漢字
 
      
      アスパラガスには2つの漢字表記もある
①石刁柏
これは英語の発音に当て字したという説がある。
        アスパラガスをアルファベットで書くとasparagus
        音節を分けるとas・par・a・gus
        発音記号はəspˈærəgəs
        
        アス(əsp)→エス→エィス→イシ→石
        パラ(pˈær)→パウ→ファウ→チョウ→刁
        ガス(gəs)→ガシュ→カシュ→柏(カシワ)
        
        アスパラガスをネイティブな発音で聞いて、エィスファウガシュ…石刁柏だ!
        …ということだろうか。
        これが本当なら、その発想はなかなかブッ飛んでいる。
        しかし何となく分からなくもない。
        
        なんて思っていたら中国語の発音では、シーディアォバァイだった。
        どちらにせよ英語発音の当て字ではある。
        エィスファウガシュ!シーディアォバァイ。
        
        それぞれの言語圏によって、喋り手と聞き手の捉え方は違うものだ。
        それにアスパラガスがエジプトの方からアジア圏へと伝わってきた時代の人々は、21世紀の現在とは発音が異なっていただろう。
        1800年代以前の音声データが残っていないので当時の人々がどんな喋り方をしていたかは分からない。
        しかし残っている文献の文字を読もうとしても、とてもじゃないがスラスラ読めないので、もし突然江戸時代にタイムスリップしたとしても、うまく言葉が通じて意思疎通できる自信は正直ない。
        その当時は今よりももっと、asparagusと石刁柏は近い発音だったかもしれない。
      
②竜髭菜
大正1年に出版された南満洲植物目録に出てくる名称だ。
        著者は矢部吉禎(やべ よしたね)さん。
        植物学者として中国の北京へ渡り、中国大陸の植物を研究して資料をまとめていた。
        
        南満洲植物目録の中では被子植物の項目に、
        Asparagus Sieboldi Maxim
        キジカクシ 龍髭菜(俗)
        という表記でアスパラガスが紹介されている。
        
        (俗)というのは俗語という意味で、この名称は正式な学名ではなく、日常的に人々に親しまれている呼ばれ方だと伝えている。
        これはアスパラガスの見た目から来た漢字だ。
        龍のヒゲみたいに見えるから龍髭菜。
        
        確かに緑色で鱗のような模様もあり、先が筆のようになっている姿は龍を連想させる。
        龍髭菜 という難しい漢字が日本で使われるにあたって、竜髭菜というふうに簡略化されたのだろう。
        意外と「龍尾菜」とか「小龍菜」でも良さそうだが、当時の人々はヒゲと呼ぶことにしたのだ。
      
アスパラガスの歴史
 
      
      アスパラガスの歴史は古い。
        今から4千年以上前には、既にエジプトで食用にされていたそうだ。
        しかしその頃は育てるのが難しかったため、貴重な高級食材として王族、貴族のみが食べたり、神への供え物にされていたという。
        
        そしてユーラシア大陸を徐々に北上してアスパラガスは世界に広まっていくのだが、つい最近の19世紀になっても、まだ高級素材だった。
        日本にも鎖国中の1781年に、オランダ人が長崎に運んできた。
        …が、高いし馴染みのない姿だったので、ほとんど広まらなかった。
        
        栽培が始まったのは大正時代になってからだ。
        北海道に住んでいた下田喜久三さんが、冷害に悩む北海道の農業をどうにかしたいと研究を続け、1913年以降に欧米からアスパラガスの種を取り寄せたのだ。
        そして北海道で育てやすいように品種改良を行い、1924年には「日本アスパラガス株式会社」という会社まで設立した。
        そして栽培は大成功!
        アスパラガスは食品の主要野菜として躍り出たのであった。
      
今日のいい言葉
自分にひたすら正直でいることは、よい修練になる。
ジークムント・フロイト
4コマ漫画
イラストレーターで描いた「アスパラガス」の4コマ漫画。
 
      
      ※このページの記事を読むとマンガはより楽しめます。
つづく
登場キャラクター紹介
| イメージ | 名前 | 紹介 | 
|---|---|---|
|  | ペンくん | iPad用のペン。舌がチャームポイント。 | 
|  | パッドくん | iPad本体。少し自信家なところがある。 | 
|  | キーくん | macのキー。無口でエキセントリック。 | 
|  | シフトキーくん | macのシフトキー。明るい性格で、いつも笑顔。 | 
マンガ関連リンク
4つのApple製品たちが、なぜかクイズ番組のレギュラーとして2択クイズに答え続ける物語。4コマ漫画シリーズで1話から通してチェック!
間違い探しクイズ
 
      
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        毎日やれば、集中力と記憶力の向上が期待できる!
        昨日の4コマ漫画のイラストの間違いを探そう!
        7つ全部みつけられるかな?
      
 
    
 
           
           
           
          