佐切の父、山田浅ェ門吉次。真摯に見えてそうでもない【地獄楽】

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この記事でわかること
- ・吉次はどんな当主?
- ・吉次はどんな父親?
この記事を読むと山田浅ェ門吉次がどんな人物なのかが分かります
【山田浅ェ門吉次】
山田浅ェ門吉次(きちじ)は山田家の現当主で、ヒロイン佐切の実父

吉次は佐切と血がつながった実の父親で、そして山田家の現当主だ。
しかしそこまで出番は多くないので、「居たっけ…?あまり印象に残ってないな……」という方も少なくないだろう。吉次は一体どんな人物なのだろうか。
【吉次の出番はどこ?】
吉次の出番は漫画もアニメも2回のみで、どちらも回想シーン
吉次の出番は2回。どちらも佐切の回想シーンの中だ。つまりリアルタイムには吉次の出番は1度もない。
漫画 | アニメ | 概要 |
---|---|---|
1巻第2話 | エピソード2 | 首斬り役人として、一切の感情を排した迷いなき「理想の一刀」を見せる吉次 |
2巻第12話 | エピソード5 | 「女だから跡継ぎにはなれない」と、一人娘に落胆の目を向ける吉次 |
【どんな当主?】
山田家の当主はほぼ実務にも稽古にも参加しない。が、経営手腕は確か
地獄楽の公式設定資料集「地獄楽 解体新書」によれば、現山田家当主は責任者としての立場があるだけで実務は序列一位の衛善に任せているそうだ。稽古にも、顔を出すことはあっても自ら教えることはほぼないという。
十禾が「楽して生きたいから山田家当主になりたい」と望みを持ったのも吉次のその様子を見てのことなので、本当に「何かあったときに責任を取る」という以外はめったに業務はないのだろう。
とはいえ世間では「人斬り浅」と蔑まれ、敬遠されるような稼業でありながら、分道場を構えるほどに門下生を抱え、多くの天才的な剣士を輩出しているところを見るに、吉次の経営手腕は相当に優れていそうだ。
【吉次の実力】
吉次は御試御用に関しては山田家随一。戦闘能力は不明
吉次の御試御用(罪人の首斬り)の腕は衛善いわく、罪人本人すら斬られたと気付かないほどの「余計な痛みも感情の排した理想の一刀」とのことだ。幼い佐切も父の腕前にただただ驚愕し、それを理想として生きてきた。
しかし戦闘能力については語られていないので一切謎だ。武士の全国平均よりは強そうだが、生活ぶりを鑑みるに戦場へ赴くこともなさそうだし、超人的な強さ…とまではいかない感じがする。
【どんな父親?】
吉次は典型的な封建主義者
息子は跡継ぎ候補、娘は当主の嫁として次世代の跡継ぎを生む存在。女は剣を握るものではない。吉次の頭はそのように、男女の役割を完全に区別する考え方でガチガチに固まっている。
一人娘の佐切はそれでも幼い頃から剣の稽古に参加して、必死に自分の生き方を模索してきたのだが、そんな娘に吉次は「女じゃ山田家は継げん……」と落胆し、「無理はしなくていい。女として生きなさい」と哀れみの目を向けてきた。
佐切にとってはあまり良い父親とは言えないようだ。
それにしても、時間にも心にも金銭面にも余裕がありそうなのに、何故1人しか子を生さなかったのか。それは語られない謎である。意外と恋愛面は一途かつ硬派で、妾なども持たないタイプだったのだろうか。
【絡みのある浅ェ門】
吉次と絡みがあるのは意外な人物たち
原作漫画とTVアニメで違いがあるものの、吉次と会話があったのは佐切だけ。他の門下生たちは刑場で吉次の技を見学している場面のみだ。


十禾(じっか)
TVアニメのエピソード2で、吉次が噺家の罪人を処刑する場に見学に来ていた。原作漫画ではこのシーンに顔を出す描写はない。
そして十禾は吉次の暮らしぶりを見て次期当主の座を狙い始めた


【まとめ】
山田浅ェ門吉次は、首斬りにおいては至高の腕を持つ封建主義の父親

山田浅ェ門吉次は山田家の現当主で佐切の実の父だ。
「男は剣、女は嫁」の典型的な封建主義で一人娘の佐切を抑えつけてきた毒親気質な人物ではあるが、御試御用(首斬り)の技術だけは「罪人が自分の首が落ちることに気づかぬほど」の天才的な技を持っている。
作中の出番は佐切の過去エピソード内にしかなく存在感は薄いが、佐切の生い立ちに大きな影響を与えている。
生活ぶりは十禾が羨むほど時間も金も自由なようなので、当主を務めている間も引退してからも、特に苦労することなく悠々自適に暮らしていくことだろう。