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オリーブオイルが採れることで有名なオリーブの実。
オリーブオイルはアンチエイジングや美肌に効くことで有名だが、オリーブの実にはどんな栄養があるのだろう。それにオリーブの木はどんな木なのだろうか。
オリーブのことなら私にまかせて!
まずは栄養から解説するわね!
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オリーブの栄養 | |
黒と緑の違い | |
オリーブの木 | |
オリーブの神話 | |
今日のいい言葉 | |
4コマ漫画 | |
まちがいさがし |
オリーブの栄養
塩漬けにして食べることが多いオリーブだが、ビタミンEがとても多い。
主要な果実の健康食品の中では、ドライマンゴー、ドライクコの実に続く3位に位置している。
オリーブのビタミンEは100g中5.5mg!
ちなみに男性は1日に7mg、女性は5.5mgのビタミンEが必要よ。
さらにヒドロキシチロソールとオレオカンタールというポリフェノールが含まれていて、これには抗酸化作用や抗炎症作用があるため、体内の様々な炎症や老化を防いでくれる。
栄養一覧
名前 | イメージ | 効果 |
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βカロテン | 皮膚や |
|
ビタミンE | ||
ビタミンC | 疲れをとってくれたり、風邪の予防になる。肌を綺麗にする。 | |
カリウム | 血圧を下げる | |
血液中の |
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ポリフェノール | 体にある細胞を傷つけるほど強い酸素が悪さするのから守ってくれる。 | |
食物繊維 | お通じの量をふやす。 |
カロリーは100gあたり145kcal。
1粒は大体3gくらいなので一粒4.3kcalほどだ。
これは緑色のオリーブのカロリーね。
実はオリーブは熟していくほど低カロリーになっていくの。
黒いオリーブは100gで105kcalよ。
他にもオリーブは色によってちょっと違いがあるの。
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黒と緑の違い
緑は若いオリーブ。熟せは熟すほど黒に近づいていく。
理由は熟すほどにクロロフィルの量が減ってくるからだ。さらに、熟すほどにポリフェノールの量も減っていく。
栄養が減っていくけれど、その分カロリーも低くなっていくわ。
ちなみにこんなふうに色が変化していくの。
色が変化していく理由はクロロフィルが減っていくからだ。
クロロフィルは植物の緑色の色素。そしてβカロテンはカロテノイドという、植物の赤~紫の色素で、オリーブはこの2つの色素を持っている。
クロロフィルが減っていくことで、カロテノイドの割合が多くなっていき、どんどん赤っぽい色になっていくのである。
クロロフィルはちょっと苦みがあるから、
それが少なくなることで熟すほど実がやわらかく、味も甘くなるのよ。
緑の実の特徴:クロロフィルが多い。苦みがあって硬い。
黒い実の特徴:カロリーが緑より低い。甘くてやわらかい。
変化を楽しむ実って面白いでしょう?
そうだわ。オリーブの木も紹介させて!
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オリーブの木
オリーブの木は生命力がとても強い。
痩せた荒れ地でもとりあえず芽を出し、 小さい木として育っていく。もちろん豊かな土地ではモリモリ栄養を吸収し、 さらに1000年以上生きる。 果実を収穫できるようになるのは、 苗木を植えてから2年後以降だ。
立派に育つと高さ3m以上の背の高い木になるわ。
枝も太くて横に広がっているから、子どもは木登りしたくなるかもね☆
今では樹齢4000年の木も存在するという。
今からオリーブを植えておけば、 西暦3000年以降も生き続けて、 いつか植物と意思疎通ができる世界がきたとき、 育て親の記憶を未来へ伝えてくれるかもしれない。登って遊べて美味しい実も採れて、それに数千年の歴史もあり、おまけにオイルも採れて、長生きできる栄養がいっぱい……
そんなオリーブだから、その木は神話の中にも登場する。
栄養や特徴についての解説はこれで終わりだけど、
最後に神話を見ていかない?女神アテナやポセイドンが登場するの!
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オリーブの神話
オリーブの木はギリシャ神話にも登場する。
舞台はエーゲ海に面するアッティカという国だ。海神ポセイドンと知恵の神アテナが、「ここを自分を祀る国にしたい!」 と言い出したのだ。(「祀る」は「まつる」と読む。 つまり自分を土地神としてあがめて、貢物みつぎものをしたり祈ってくれる国にしたい!というわけである。
国の代表としてあがめられる神は一柱ひとはしらのみ(「柱」は神を数える単位)。そんなわけでポセイドンとアテナは アッティカ獲得のために争うことになった。
まず動いたのがポセイドンだ。 所有権を主張するため、 国内の丘の上に三又の槍を刺して そこに海を出現させたのだ(この海はその後、井戸になった)。
そのあとに行動したのがアテナだったのだが、彼女は遅れを挽回するための策を打って出た。アッティカの王様を誘って連れていき、 彼の目の前で国内にオリーブの木を植えてみせたのである。
そしてそれが勝負の決め手となった。
他の神々による所有権審判のときにアッティカ王が証人として召喚され、「アテナ様が先にオリーブを植えてくれました」と証言してくれたのだ。この証言によりアテナが勝利し、アッティカの国はアテナイ(アテネ)に改名されたのだった。さすが知恵の神!と感心するエピソードだ。
ちなみにこのエピソードには別バージョンがいくつかある。
・ポセイドンはアッティカの国民に馬を贈った。
・勝敗はアッティカ国民の総意で判定された。
という内容のものだ。
今回紹介したエピソードは、現在「ギリシア神話の原典」と言われている、紀元前2世紀のギリシアに居た 文法家アポロドーロスの著作を元にした内容だ。
ギリシア神話は2000年以上も各地で語り継がれているため、 他の色々なエピソードが混ざり合って、 端々が異なる内容がいくつもできて伝わってしまったのだろう。
では「ポセイドンは馬を贈った」というバージョンは 一体どこから生まれたのかが気になるところだ。 これは筆者の個人的な推測だが、おそらくペーレウスの結婚のエピソードが、このアッティカをめぐる争いの話とミックスされたのだと思う。
ペーレウスという青年の結婚式の宴が開かれたとき、 お呼ばれしたポセイドンが彼に馬を贈っているのだ。
ポセイドンからの贈り物エピソードが、口伝で語り継がれていく過程で混じってしまっても不思議ではない。
ちなみにこの結婚式のお話は、 「不和のりんご」が登場する別のお話なので、興味を持ったらぜひ「りんご」のページを読んでいただきたい。
王様の目の前で、国に利益のあるオリーブの木を植えた……
さすがアテナは勝利の女神ね。知恵の勝負でも圧勝なんて!
庭にオリーブの木を植えたら、代々伝わる繁栄の守り神になるんじゃないかしら。
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今日のいい言葉
持たなくてもいい重い荷物を、 誰に頼まれもしないのに 一生懸命ぶらさげていないか。
中村天風
時には要らないものやイヤなものを手放しちゃいましょ!
その手にオリーブの実を買いに行くの!
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4コマ漫画
ステキなお友だちができて嬉しいわ。これからよろしくね。
こちらこそ!ねえ、あなたのこともっと教えて!
~苺の記事を見に行く~
登場キャラクター紹介
オリーブちゃん | オリーブオイルの泉の底に住むオリーブ。 趣味のオリーブ染めを楽しみながらも、泉に落ちてきた落とし物を持ち主に返す毎日を送っている。 | |
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苺ちゃん | お裁縫が好きないちごの少女。 偶然出会ったオリーブちゃんと染物ともだちになった。 細かいことにこだわらないおおらかな性格。 |