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私のバカバカ!どうしてこんにゃくなのよ!
こんなのっぺりして灰色で栄養なさそうな食べ物なんかに……
……でも、命がけで願った姿だものね……
もしかしたらこんにゃくには、ステキな秘密があるのかも……
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こんにゃくとは | |
栄養 | |
食べ方 | |
簡単レシピ | |
詳細 | |
こんにゃくパーク | |
THE 歴史 | |
世界とこんにゃく | |
名言 | |
4コマ漫画 | |
まちがい探し |
1つ1つ調べていきましょ。
こんにゃくとは
芋から作って色んな形になるプルンとした食品!
こんにゃく芋を潰して粉状にしたあと、水と凝固剤を加えて固めたプルンとした食品。灰色の板のようなもの、白い糸こんにゃく。それに玉こんにゃくなど、色々な形に加工されている。
1年中売っているこんにゃくだが、原料となるこんにゃく芋の旬は、実は冬だったりする。 保存のきく芋なので、採ったあと取っておいて、1年中こんにゃくに加工できるのだ。
全国の90%以上のこんにゃく芋はなんと群馬県だった!
そして名産地は群馬県。なんと全国の90%以上のこんにゃく芋は群馬で作られている。
こんにゃくってお芋を加工した食べ物だったのね。
こんにゃく芋をそのまま食べたことはないけど…どんな味なのかしら。
こんにゃく芋は芋のままでは食べられない!
実はこんにゃく芋には毒が含まれているのだ。その毒の名は「シュウ酸カルシウム」。
体内に結石を作りやすくしたり、粘膜を荒れさせて舌や唇をしびれさせたり、痛みを与える恐れがある。
ええっ!まさか毒のお芋だったなんて……
私、毒芋になっちゃったのね……
こんにゃく芋をこんにゃくに加工すると毒は消える!
こんにゃくを作るためには、こんにゃく芋に貝殻の粉など毒性のないカルシウムを混ぜる必要があるのだが、この毒のない有益なカルシウムがこんにゃく芋の毒性を完全に消してくれるのだ。そしてそのカルシウムは、こんにゃくをプルンプルンに固めてくれる凝固剤の役割も果たしている。
凝固剤
こんにゃくに使われる凝固剤の意外な正体はこれだ!
こんにゃくの凝固剤として使われるのは、石や貝などを粉々にした粉末で、水としっかり混ぜ合わされたこんにゃく芋液にあとから加えて練りこまれる。代表的なものは以下だ。水酸化カルシウム
石灰石という石を粉々に砕いて、そこに水を加えた物質で、真っ白な粉末。別名は消石灰。炭酸ナトリウム
二酸化炭素が水に溶けたものとナトリウムの化合物で、真っ白な粉末。別名は炭酸ソーダ。貝殻焼成カルシウム
ホタテ貝やホッキ貝などの貝殻を焼いてから粉々に砕いた粉末。灰汁(あく)
木やこの材料から分かる通り、実はこんにゃくはカルシウムが豊富な商品である。
知らないうちに石や貝殻を食品として食べているというのはちょっと面白い。昔の人がなぜ芋に木の灰や貝、石の粉末を混ぜようと思ったのかは気になるところだ。
毒のあるお芋から毒を消して食べられるようにしてるのね……
人間の食に対する欲望や探求心てすごいわ……
そうまでして食べるってことは、何かすごいメリットがあるのかしら。
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栄養
こんにゃくはカルシウムたっぷり!
しかしカロリーは100gで7kcalしかない。
作る過程でカルシウムを凝固剤として使っているため、当然のことながらカルシウムが豊富になる。その量は100g中43mg。 こんにゃく1枚の重さは約200gのため、1枚のこんにゃくで86mgのカルシウムが摂れることになる。 ちなみに牛乳100mlのカルシウムが約150mgなので牛乳には敵わないものの、1枚あたり14kcalしかないのにこれだけのカルシウムが摂れるのは大変に優秀な数値である。
もしかしてこんにゃくってダイエットの強い味方…!?
しかし凝固剤として使われるカルシウム以外に、ほぼ栄養はない。
え……
だが、栄養がないことこそに、こんにゃくの価値がある。
こんにゃくに大量に含まれているのは水溶性の食物繊維、その名もグルコマンナンだ。グルコマンナンは、食べると胃の中で水を吸ってふくらみ、カロリーがないのにお腹をいっぱいにする。
そして腸へと降りていき、コレステロールを吸着しながら、体の外へと出ていってサヨナラとなる。
体に消化吸収の負担はかけずに、体の悪いものを吸っていってくれるのだ。つまりこんにゃくは体の清掃員さん。そういう立ち位置なのである。
オフィスビルでも清掃員さんは、いつも職場をキレイにしてくれる大変ありがたい存在だが、こんにゃくは体というビルのステキな清掃スタッフなのだ。ついでにカルシウムも補給できるというオマケも付いているのが嬉しい。
カルシウムを補給しながら、体の中をデトックスしてくれるのね!
悪いものを洗い流せる……、なんだかステキな気がしてきたわ。
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食べ方
こんにゃく自体に味がないので、なんでも好きな味を染み込ませればいい。
おでんや鍋に入れて、 出汁の味で食べるのが一般的だ。こんにゃくゼリーのように、 甘味を付けて食べる方法もある。 手間をかけたくないときは、 パックの鍋スープを買ってきて、 そこにこんにゃくを放り込み、 パックを湯せんで温めよう。 レンジOKな器があるなら、 そこに鍋スープとこんにゃくを入れて、 レンジで5分くらいチンするのも簡単だ。
味がないからどんな味付けもできるのね。
せっかくだから下ゆでの方法を確認しときましょ。
こんにゃくの下ゆで
こんにゃくは使う時に少し準備がいる。 それが下ゆでだ。 これをしないと、こんにゃくはちょっと生臭い。◆下ゆでのやり方。
①こんにゃくを使いたいサイズに切るかちぎる。
こんにゃくは柔らかいので手で簡単にちぎれる。それに切り口をガタガタにすると、味が染みやすいのだ。②お湯を沸かす。
お鍋に水を入れて火にかけ、沸騰させておこう。あとで使う。②切ったこんにゃくを塩でもむ。
ひとまず粗塩を小さじ1杯くらいこんにゃくにかけて、押しつぶさない程度の力で塩を揉みこもう。全体に塩が揉みこまれたような気がしたらOKだ。③そのこんにゃくを茹でる。
揉んだこんにゃくを沸騰したお湯に全部入れる。なお、揉んだときに出た汁は入れなくていい。3分煮たらお湯を切ってできあがりだ。ちなみにしらたきも同じ手順が必要だ。だが、こんにゃくより火が通りやすいので、茹でるのは1分でいい。
ふう。下ゆでだけでも思ったより手間がかかるのね。
もっと楽チンな方法はないのかしら……
下ゆでがめんどくさいときは…
こんにゃくの下ゆでがめんどくさい! そんなときは刺身こんにゃくを買おう。刺身こんにゃくはすぐ食べられるように、 下処理を済ませてあるのだ。おまけに大抵、一口細部に切られている。
別に刺身で食べなくても、茹でても焼いてもいい。
なるほど、忙しいときは刺身こんにゃくを買えばいいのね。
酢味噌が付いてると美味しいのよねえ。
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簡単レシピ
ダイエットにも、日頃の不摂生にも、とにかく体を労 り、綺麗にしてくれるこんにゃく。
お正月やゴールデンウィークなどの連休で
ついつい食べ過ぎて太ってしまう人や…。仕事のストレスで毎晩夜中に深酒&油もので、 朝起きると昼過ぎまで胃もたれしていたり、 ずっと吐き気に悩まされている人…。 またはとにかくやせたいのに食べてしまう、 けど食べるのを我慢するのもツライ。 そんな人におすすめしたい、 レシピと言えるほど料理っぽくない、 楽に美味しくこんにゃくを味わう方法を書いておく。
こんにゃく大根おでん
①おでんの素(大体粉末だ)を用意する。②パッケージを見て既定量の水をお鍋に入れる。
③刺身こんにゃくと輪切りにした大根を入れる。
④30分ほど煮込んでできあがり。
つまりこんにゃくと大根だけのおでんだ。 どうしても満足できそうになかったら、 ゆで卵も1コ入れていい。
そして、あれば昆布も入れるとなお良しだ。 全部水から入れていいので、 お鍋を火にかける前にまとめて突っ込めばいい。 あったかい。ゆっくり食べられる。 そしてお酒は飲むなら、焼酎のお湯割りがいい。
焼酎お湯割りには梅干しを1粒入れて、 潰しながら飲もう。 飲みたい気持ちを満足させつつローカロリー。 腸活に非常に役立つ素材ばかりだし、 なんといってもほっこりと気持ちがやすらぐ。
お鍋が大きいと、たくさん食べている気になるし、
・料理をした
・自分の体を労わっている
・自分の心にも優しくできている
そんな満足感に包まれることができる。
別に刺身こんにゃくではなく、 ちゃんと下ごしらえしたこんにゃくが当然美味しい。 ただ、こんにゃくの下ゆでは意外と面倒なので、 徹底的に手間を省いてみた。 なお、「あく抜きいらず」や「下ゆで不要」 と書いてあるしらたきを利用するのも楽でいい。
こんにゃくも大根も低カロリーだし満足感もあってダイエットに最適ね!
他に簡単にこんにゃくを大量摂取できる方法は、 既に味が付いている玉こんにゃくを買うことだ。
◆おすすめの玉こんにゃく
筆者のおすすめは山形のこんにゃく本舗だ。 有限会社菅野食品という山形の老舗で、 オンラインでも玉こんにゃくを販売している。玉こんにゃくといえば山形名産。 本場で作り続けられる玉こんにゃくはやはり美味しい。 国産こんにゃくで、カラメル色素も不使用だ。
そして何より素晴らしいのが、 6玉入りの1人用サイズを扱っていることだ。
「味付き玉こんにゃく たまちゃん一家」
縦に6コの味付け玉こんにゃくが詰まっている。 開けたらすぐ食べられる! 1袋でちょうど1食分! 賞味期限は3ヶ月あるので日持ちもバッチリ!こんにゃくと玉こんにゃく用器具しか扱っておらず、 他の食べ物に目移りせずに買えるのも地味にありがたい。
私…人間のとき、玉こんにゃくが大好きだったっけ……
でも食べるのが好きなだけで、こんにゃくになりたかったわけじゃ……ぐすっ
…ダメね弱気になっちゃ。なにか楽しい話題はないかしら。
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詳細
こんにゃくの巨大な花、実はとても臭い!
サトイモ科コンニャク属のコンニャク芋が原材料だ。こんにゃくは里芋の仲間なのである。 芋ということで旬は秋。
LLサイズの男爵イモくらいの大きな芋だ。 そして5年に一度だけ花を咲かせるという なんだか不思議な生態をしている。 しかも、とても巨大な花が一輪だけ咲く。 おまけにものすごい匂いを放つ。 それはお世辞にも良い香りではなく、 「ぐわあっ!これは臭い!!」と逃げ出したくなる、 生理的な印象の、なかなか強烈な匂いを放つのだ。
ええ……そんなニオイなの……、やだわ……
形は逆さにした深い赤紫色のラッパの中央に、 まるでカメレオンの舌のような「付属体」と言われる太い棒が、 ぐぐっと天に向かって伸びているという、 美しいというよりは妖艶というかエキゾチックというか、 とにかく濃い個性を全開にした見た目をしている。 英語ではなんとDevil's Tongue(悪魔の舌)と呼ばれている。 本当に、サラマンダーの舌だと言われても信じそうだ。 ついでにショクダイオオコンニャクという種類のコンニャク芋は、 「世界で一番大きな花(花序)」と認定されている他、 「世界で最も醜い花」や「死体花」など、 ショッキングかつ不名誉な通り名まで付けられている。
死体花……。私、やっぱり命を……
このショクダイオオコンニャクに至っては、花が咲くのは15~20年に1度という、ほぼ幻扱いの花で、付属体も合わせると2mを超える高さの巨大な花を咲かせることもある。
ギネスブックの記録では3.1m。 おそろしい大きさである。そして生き物の腐敗臭にも似た強烈な匂いで動物を引き寄せ、 巨大な筒状の体の中に落っことして花粉の運び屋にするという、 すごい方法で受粉を行う。
世界一の巨大花といえばラフレシアだと思っていたが、 まさか身近なあのこんにゃくが、ラフレシアを超える巨体の 強烈でダイナミックな植物だったとは…。
つるっとシンプルなこんにゃくからは、本当に想像しがたい。
しかしこんにゃく芋を収穫する場合は、 花が咲く前に収穫してしまうので、野生で育って咲くか、 鑑賞用に意図的に育てない限りはなかなか見ることはないだろう。
でもすごくたくましい花なのね。存在感もあるわ……
花言葉は「柔軟」。
加工されたこんにゃくから付いたのだろうというのが由来の定説だ。こんにゃくは非常に育てにくい野菜の1つで、 日差しが強すぎるとダメ、土に水分が足りないとダメ、 水はけが悪くてもダメ、葉っぱも傷つきやすくて病気になりやすい…と、 おおよそ柔軟とはいいがたい、デリケートな体質をしている。
あまりに育てにくいので、 収穫できるまで育てられたら奇跡という意味で 「運玉」とまで呼ばれていたほどだ。
最近は品種改良により、育てやすい品種も生まれていて、 こんにゃくは一年中安定して供給されている。 これからこんにゃくを食べるときは、 「こいつ、実は過激性を秘めたデリケートなヤツなんだな…」 と、植物時代に思いをはせながら食べてしまいそうだ。
柔軟……。
もしかして私、強くて存在感があって…かつ柔軟に生きられるようになりたかったのかも……
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こんにゃくパーク
日本国内のこんにゃく生産量ナンバーワンの群馬県には「こんにゃくパーク」というテーマパークがある。
手作りこんにゃく体験からこんにゃく詰め放題、 そして美味しいこんにゃくバイキングまで。楽しく美味しくこんにゃくと触れ合いつつ、こんにゃくの知識を深められるので、こんにゃく好きはぜひ訪れてみよう。 もしかしたらコロナ太りや不摂生で胃もたれ気味な方には、良いヒントが見つかるかもしれない。
ミニ観覧車に神社まであるのね。
私が思っていた以上に、こんにゃくは愛されているんだわ……
でも、こんにゃくっていつから人間に食べられてたのかしら。
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歴史
蒟蒻は、日本の発明品なのだ!
縄文時代にはすでにこんにゃく芋は食べ物として認識され、食べられていたそうだが、歴史が古すぎて正確な記録は残っていない。しかし今から2700年ほど前の紀元前700年には中国から、こんにゃく芋を
縄文時代ってことは、日本の人類史のはじめからこんにゃくは食べられてのね!
完全に想像になるが、おそらく他の食べ物を煮たり焼いたりして灰汁が残った鍋でこんにゃく芋を潰して煮ていたら、偶然プルンプルンに固まったことから、こんにゃくの製法が発見され、段々と確立していったのではないだろうか。
なお原料が芋なうえに食べ応えがあるため、大豆でつくる豆腐とともに僧侶たちの食料としてお寺で重宝されるようになり、一般庶民に広まったのはそのあと、西暦1300年代の室町時代の頃だったという。紀元前700年から食べられていた割には、それから1000年以上ずっと、僧侶や寺で過ごす貴族たちだけが食べていたのだ。 室町時代にどこかの商人がこんにゃくを味噌煮にして売ることを思いつき、こんにゃく屋台をかついで売り歩いたことから、段々と広く庶民に食べられるようになっていった。 この、こんにゃくが一般的に食べられるようになった頃に、群馬県の下仁田町で川の急流を利用した水車によって、こんにゃく芋を挽いて粉にする製粉工場が作られたため、近くでこんにゃく芋の栽培も始まり、群馬県内でどんどんこんにゃく製造が盛んになっていったのだ。
日本人の生活と歴史に寄り添いながら悠久の時を過ごしてきたこんにゃく……
こんなにステキな食べ物だもの、きっと世界でも食べられてるんでしょうね。
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世界
実は「こんにゃく」日本でしか食べられていなかった!
え……っ。
こんにゃくは日本以外では日常の食卓に上がらない。
中国やミャンマーなど、アジアを中心にこんにゃく芋は作られているが、 ペットフードや食品添加物(増粘剤)の原料にされるだけで、 人間が一般的に食べる食材としては普及していなかったのだ。しかし2001年に福岡県の石橋屋という会社が、 シンガポールの日本フェアでこんにゃくを紹介したり、 2010年に群馬県の北毛久呂保という会社が ドバイの展示会にこんにゃくを持って行ったりなど、 日本から海外へのこんにゃく普及活動は、 2000年以降、今に至るまで積極的に行われている。
見た目や食感が苦手な人が多いなら…と、 こんにゃく米やこんにゃく麺など、 様々な食べやすい商品で、粘り強くアプローチしていった。 なんとこんにゃくと桜ティーのチョコラティーニなど、 こんにゃくを使ったスイーツまで作られたりした。
おかげで2015年以降、ヘルシーフードとして アメリカで注目を集めるなど、徐々にこんにゃくの活躍の場は 日本以外の国でも拡大していっているのだ。
こんにゃくの未来はまだ発展途上ってことなのね。
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今日のいい言葉
いつでも掃除が行き届いていて、おいしいものが食べられる。そんな夢の世界を作りたい。
ウォルト・ディズニー
夢……
もしかして私はいま、夢を見ているのかしら……
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4コマ漫画
はあ、はあ……。なんとかスズメさんたちから許してもらえたわ……
だけど、朝になってもやっぱりこんにゃくのままなのね……
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~かいわれ大根につづく~
登場キャラクター紹介
イメージ | 栄養 | 紹介 |
---|---|---|
こんにゃく | ある日突然、人間からこんにゃくへと転身してしまった女性。 はじめは混乱していたが、よき仲間に恵まれてこんにゃくライフを満喫中。 内気でひかえめな性格だが、根はポジティブ。 |